萩城

別名指月城,毛利家280年の居城。1604年築城が戦国城跡と呼べるか微妙ですが,桜がキレイだったのでいいことにします。


城郭構造:梯郭式平山城
公式HP:ぶらり萩あるき(萩市観光協会)
年代: 1604年~1874年  主な城主: 毛利輝元
所在地:山口県萩市堀内
訪問日:2016年4月
駐車場情報:専用駐車場

遺構満足度:★★★★  犬連れ快適度:★★★★


西へ向かう旅の途中,NHKローカルラジオで指月城の桜が満開だというニュースを聞いて,長門から40kmを引き返して参りました。


実を申さばわが妻,サクラを見ると常軌を逸することしばしば。これは日本女性に特有の重度サクラソメイ症候群ではないかと思うわけでありまして…,春になると花に吸い寄せられ,回りの者も巻き込まれて逆らうこと能わず。築城主毛利輝元公の銅像もまったく目に入ってません。


志を立て 以て万事の源となす


大木を二人占めしてご満悦。


早く早く。

…いや,ちょっと遺構の撮影とか…


天守閣跡


EOS 5D Mark II + EF17-40mm f/4L USM
何て美しいロケーションなんでしょう。まさか長州藩が天守閣を残せるはずもないのですから,言ってもせん無いことながら,もし残っていればと思わざるを得ません。


EOS 5D Mark II + EF24mm f/1.4L USM
さすれば堂々文句なしの世界遺産。…と言うのも,城外の反射炉にしても造船所にしても「東洋の野蛮人がよくぞ産業革命のサル真似をしたもんだ,よしよし,えらいぞ。ま,発展の遅い僻地にはそういう施設も残りやすいからね」的な欧米人による軽い侮蔑の匂いを感じて,ボクはどうも素直に喜べません。そんなひねくれものはボクだけですかね。


それにしてもいくら朝とはいえ,この霞むような花の園にボクたちの他誰一人姿が見えないというのは東京の人間には些か信じがたいところがあります。


確か「世に棲む日々」だったか司馬さんの小説の中で,江戸時代260年間続いた毛利家年初の儀式が紹介されていました。初の日の出前に筆頭家老が馬廻り衆を完全武装させて登城し,藩主に徳川討伐の支度が調ったことを報告します。藩主が時期尚早と応えて一同武装を解き,それから正月を祝ったそうです。


EOS 5D Mark II + EF17-40mm f/4L USM

今は昔の戦乱の夢,毛利家ではずっと戦国時代が終わっていなかったことを象徴する逸話です。


EOS 5D Mark II + EF50mm f/1.2L USM

嘘かホントか13代藩主敬親公が官軍を率いて上洛した際,自分はいつ将軍になって幕府を開くのか聞いたという逸話もあるそうです。


志都岐山神社
EOS 5D Mark II + EF24mm f/1.4L USM
桜はミドリヨシノという珍種で,公園の入り口で係の人がドレミにだけ熱心に見物を勧めてくれました。


東側の海岸に出てみました。
EOS 5D Mark II + EF70-200mm f/2.8L USM


指月山を仰ぎます。
EOS 5D Mark II + EF17-40mm f/4L USM


潮入門跡
EOS 5D Mark II + EF70-200mm f/2.8L USM

海から城内へのアクセス路。銃眼土塀が復元されています。

萩名物の夏蜜柑は維新後に失職した藩士たちに栽培を奨励したのが始まりだそうです。

…で夏蜜柑ソフト。


三人で分けるとちょうどです。


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