朝
宮古島2日目
朝

うす暗いうちからこの小鳥がやたらあちこちでぎゃーぎゃーとうるさくなくものだから寝ていられない。

二度寝していると…

「タロー,シュウ起こして来て!」

ま,待て,わかった,起きるから。

来た来た

むふむふ

起きた起きた

リビングから寝室を見る

うわー!!人を起こしておいて自分は寝てるわい!

むくりと起きて朝ごはん

むむむ。こんなところにも掃除機がいるぞ!!

お掃除の間,散歩に出よう。
ここが宿の玄関。奥のベランダが物干しになっている。

階段を下りたところ。
レンタカーは日産のMOCO

前の国道を渡って南へ歩いたところ。

南国っぽい。
ちなみにゆうべはこのヘンで蛍が飛んでいた。

再び国道を渡って帰り道。自動車修理屋さんの建物がいい雰囲気を醸している。

帰ってきたらオーナーがお出迎え(;^_^A

オーナーの奥さん(実質の管理人)
奥がオーナー夫妻の家で左が事務所。本業は水道工事屋さん。
すくばり農園

2日目は東側の海岸を探訪。
まずは北に向かって,海側の適当な横道を下るとこんな景色。

こんな浜

こんな漂流物

さんざん遊ぶ。

気温は30度近く,真夏の日差し。
ボクたちの滞在中だけ真夏♪


なおみがガイドブックで調べた「行きたいカフェ」リストのいちばんが「すくばり農園」…
ふだん,そんなリストは無視,むしろ避けて通るのだが,うっかり目の前に出てしまった。

「農家のマンゴー食べるぅー!!」
…仕方ない。

タロー可のテラス席

「これはタローちゃんにジャーキーのサービスです。」
…と,女店主。

タロー,気配を察して自主的にステイ。
だが,ママは写真撮影中。

続いてボクの方のモデル(笑)

こちらもまた撮影。
「まだぁ~?」
驚いたことに,マンゴージュースの氷はマンゴーでできていた。

アイスティーの氷は紅茶でできていた。
そして値段は高くない。
ガイドブックに載っていてもよい店はあるんだ。

突然,爆音が聞こえたので,道路に走り出して5Dを抜き撃った。宮古島はおにぎり型をしていて,東側を海岸沿いに走ってくると,北に行ってるつもりが意外なほど西に進んでいる。ここはほとんど空港のある平良の近くなのである。


乗り降りのたびに35kgを持ち上げなければならない。

タローがケージを嫌がるからばかりではない。

どうやら急速に運動能力が落ちている。

気合いを入れて遊んだり,走ったりしているときには分からない。だが,車に乗ったり下りたり,玄関や階段を下りたり…そういう日常の動作が危なっかしいのだ。

海岸に戻って,もう少し北に行ってみる。

また,こういう入り口の名もない海岸を見つけた。

無人の浜がこのロケーション

アゲハが舞うので追いかける。

この島の昆虫はなぜか体が真っ赤なのが多くて少々ブキミだ。
きのう来間島の海岸近くでも,体調10cmくらいの大バッタが大量に空を飛んだが,みな腹が真っ赤だった。

浜の前の道
「まだ~?」

まだまだ!
吉野海岸

「吉野海岸に行くときにトウタケさんに届け物をお願いしたいんだけど…」
…と,宿のおかみさん。もちろん,快諾したがトウタケさんが何者かはよく知らない。

何でも浜に小屋がけして,ボランティアで吉野海岸の清掃やサンゴの保全活動とガイドをしているらしい。内地から来た人だが,島民はみな彼を尊敬し,大事に思っている。
ボクたちが託された届け物とは,トウタケさんに差し入れのお弁当だった。


吉野海岸へ下りる道の途中にシャワー完備の立派な駐車場があって,素潜り用のゴーグルや靴もレンタルしてくれる。

そして,浜までの送迎バスにはタローも乗せてくれる。
ところが,この宮古島市主導の公営施設が今,島のあちこちで問題となっている。

バスを降りると,もう浜の中央におかみさんに聞いていた風貌からすぐにそれと分かるトウタケさんの姿が見える。
宮古島市は浜の管理の公営化に伴ってトウタケさんに退去命令を出しているのだ。

はじめまして。こんにちは,トウタケさん。
彼は吉野海岸を愛する観光客や海外の自然保護団体,そしてメディアの間では古くから有名人である。

浜に来る観光客には手作りのサンゴのネックレスをプレゼントしてくれる。タローも首につけてもらった。

トウタケさんの小屋はライフガードベースのような働きもしている。中には炉が切ってあり,いつでも火が焚けるようになっている。救急救命用具も揃っている。
そして今日はボクたちの海の家でもある。

トウタケさんは毎日,浜を清掃している。これらの瓶や漂流物にはハングルや中文が書かれている。

そしてトウタケさんは,観光客にサンゴ礁で遊ぶときの注意事項を説明する。
サンゴに乗ってしまう人がいれば,たとえ地元の人にでも笛を吹いて注意する。

最初,笛を吹かれた島の人たちは彼に反発したそうだが,しだいに彼のしていることがいかに大切なことか分かり,やがて彼をサンゴの守り手として受け入れた。

宮古島市指定の業者は駐車場を管理し,パラソルやチェアーやゴーグルのレンタル業務はするが浜を掃除したりはしない。
観光客にルールを説明し,違反者を注意することもしない。

この美しい海はトウタケさんという一個人によって守られてきた。それを島の人はみな知っている。
隣りの新城海岸にある二軒の海の家もトウタケさんと同じ役割を果たしながら運営されて来た。

一方,サンゴを観光資源として本格的に保護,管理に乗り出した宮古島市が最初にしたことは,この無償のボランティアに対して退去命令を出すことだった。
浜が役所の観光課に管理されれば,おそらく次にやってくるのは団体客だろう。

彼らは海とサンゴを破壊し,その代償に宮古島市に一時的な経済効果をもたらしていくことだろう。

トウタケさんと浜で留守番しているはずのタローがサンゴ礁まで泳いできた。ボクの背中を前足でどんどんと叩き,また浜に帰っていく。

かつてのようにずっと一緒に泳いで遊ぶだけの体力はなくなってしまったが,浜で留守番していると寂しくなってボクらを呼びにくるのだ。

タローはもう暫くトウタケさんにお願いして,ボクたちは初めてのサンゴの海をもう少し楽しませてもらおう。

波打ち際から目と鼻の先の水面下にこの光景が広がっている。

この美しさを忘れない。

タロー,お待たせ。
ボールで遊ぼう。

サンゴにぶつからないように気をつけるんだぞ。

トウタケさんにお別れを言って,送迎バスに乗った。

駐車場を管理する市の委託業者はタローにとてもやさしい。

裏の屋外シャワーもタローに貸してくれた。浜に来る人はみないい人なのだ。ただ,それを「資源」としか見ていないオヤクニンだけが問題なのである。

お菓子をタローと分けている。
東平安名崎


吉野海岸のさらに奥,島の当南端の岬は,灯台を中心に整備されて人気観光地になっている。…と,言うことはとりもなおさず,ボクの行く予定地からは外されていたということだ。

ところが午前中,すくばり農園の近くでハイビスカスを撮っていると,横に軽トラックが止まって男が言った。
「東平安名崎に人の顔をした岩がある!」
…は,はあ。

「ワシじゃないと,どの岩かはわからん!」
男はそう言い残すと,マニュアルのシフトレバーを操作し,タンタンと軽トラを走らせて去っていった。
どうやら,それを撮りに行ったらいいよと教えてくれていたらしい。
たとえ一期一会でも声を掛けてもらったからにはボクは義理堅い。東平安名崎に人面岩を探しに行った。

…が,残念ながらどれが人の顔なのか,ボクにはわからない。

夕凪の岬には一面にテッポウユリが美しい。

観光地のはずだが,誰もいないのでタローも駆け回る。

なんて美しい時間だろう。人面岩は撮れなかったけれど,軽トラのおじさんに感謝した。

はるか沖合いで波頭が砕け始める。あそこがリーフの縁だ。潮がひいて縁まで歩ける日が年に一度だけある。その日は島中の男が縁に並んで釣り糸を垂れるそうだ。

今日は早く家に帰らなければならない。
宿のオーナー夫人が宮古島の料理をごちそうしてくれる約束になっているのだ。
およばれ

初日の挨拶のとき,宮古の人がやっている宮古島料理の居酒屋のお勧めを聞くと,店自体が「ない」と言う。
「西里通りの宮古島料理店はみんな内地から来た人がやってるよ。」
島の人は宮古の料理は家で作る。
もっともなことである。
「じゃ,女房の手料理をごちそうするよ。」
…と,いうことになった。この宿は食事を提供することはできないので,特別大サービスである。ボクは泡盛を買うことにして,おすすめの銘柄を聞いた。発音が難しくてよく聞き取れなかったので,例のスーパーの売り場で,それらしい泡盛を選んで並べ,通りがかった買い物客をつかまえ,銘柄の漢字を端から読んでもらってつきとめた。伊良部島のメーカーが作っている「豊見親」で「トゥミュヤ」と読む。それを晩餐用とお礼のプレゼント用と二本買ってきた。

お呼ばれだが,テーブルはボクたちの部屋のダイニングだ。宿泊客のいないときは二人が使うこともあるらしい。
「ようこそ,どうぞおあがりください。」
ボクはそう言って笑いを取った。

宮古は琉球ではない。だから,島豆腐や大きな島ラッキョウは食べない。チャンプルにスパムも入れない。ボクたちは島の素朴な料理を満喫した。

酔って陽気になったご主人がサンシンを引っ張り出して来た。当たり前のことだが,調弦さえ済めば,初めてでもなおみの方がぜんぜんうまい。