肥薩おれんじ鉄道
R九州新幹線の開業に伴って,旧鹿児島本線八代~川内間が,JR九州から移管運行されています。
運行:肥薩おれんじ鉄道株式会社 撮影:上田浦駅
公式HP:肥薩おれんじ鉄道
撮影地: 熊本県葦北郡芦北町井牟田 ![]()
撮影日:2017年4月

「…」

「あのさパパ。ちょっとしつもんあるんだけど。」
みなまで言うな。分かってる。その通り,ここで20分ほど電車が来るのを待つ。だからタローはママと車で留守番してろと言ったのに…。
ここは肥薩おれんじ鉄道上田浦駅跨線橋の上,スマホの画像では明るく見えますが,時刻は日の出前の5時45分,辺りはまだ真っ暗です。なぜこんなところに立っているのかと言うと,当然肥薩おれんじ鉄道を撮影するためです。田浦周辺は海とおれんじ鉄道の絶景撮影ポイントとか定番スポットとかがネット上にたくさん紹介されていますが,どの情報を見ても場所がなかなか特定できません。これは実際に行って自分で探すしかないと考え,暗いうちに車で峠越えして来ました。情報の中でひとつ気になったのが,要約すると「軽自動車以外は上田浦駅から先にいかない方がいい。自分はマークIIで行ったけど本当にぎりぎりで危なかった。」という書き込みでした。
なーに。大袈裟な。マークIIで通れるところをブレイドで,しかも天才ドライバーのボクが行けない道理はないわい。
…行けなかった(;^_^A
上田浦駅前を通り過ぎると,道路はたちまち車幅いっぱいになりました。まっくらだったこともありますが前に進む勇気がありません。30メートルほど行ったところでおめおめと撤退。撤退と言っても車幅いっぱいの道をバックするわけです。なんとか駅の外れまで戻り,方向変換も兼ねて踏切を海側に渡りました。そして駅の方に走ると今度こそ本当に軽でもぎりぎりほどに道が細って再び直線バック。もう暗闇の中を走るのは恐ろしいので,絶景ポイントはあきらめて踏切脇の広場に駐車させてもらい,跨線橋まで歩いて来たのです。
勝手についてきたとは言え,タローが文句を言うのもムリないところです。どうやら絶景ポイント方面へは駅を迂回する道を行かなければならないようです。撮影行の前にこれを読んだ方はどうぞ参考になさってください。
…と,遠くから踏切の警笛音。ようやく八代行の一番列車が見えてきました。

晴れの予報なのに日の出時刻になってもいっこうに朝焼けしません。負け惜しみではありませんが,これでは絶景ポイントで待っていても真っ暗だったかもしれません。

おっと,上り列車が停車するより早く,今度は隈之城行きの下り列車が来ました。

時刻表で上田浦駅の一番電車を調べると,6時5分ということは分かったのですが上りなのか下りなのか忘れてしまって変だと思っていたのです。何のことはない。上りも下りも6時5分だったのです。…って,えー!!これはけっこう撮り鉄チャンスなのではないでしょうか。

海辺の小さな駅に上りと下りの一番列車がピタリ時刻表通りに並びました。…乗客はひとり。

静かな朝です。

下り列車が先に南へ向かって出発します。

遠く霞んでいるのは出水の笠山でしょうか。してみるとあそこはもう薩摩です。

少し遅れて八代行上り電車が払暁の海の中を北へ去っていきました。

駅の下を海側に抜ける地下道があったのでくぐってみました。いやはやこんなところに車で入って来ようとしたとは無謀でした。

ただいまー。

ドレミが寝袋を片づけています。ボクもブラックラピッドに吊るした二挺一眼を下ろしてしまおうとしたそのときです!!
突如鳴り出す踏切の警報。

な,な…次の下り列車は1時間後のはず。

そうか,貨物か。

客車と違って長くて迫力があります。貨物の方が撮り鉄に人気なわけです。

「パパ,ママがおなかすいたって言ってるよ。」
わかったわかった。もう行くよ。
…って,わー!!また警報機。

おお。いつの間にやら二番電車の時間。

ちなみに,夜明け前に迷い込んだ道です。明るくなってからよく見ると軽トラでも入れません(笑)

さあ帰ろうと踏切を渡ると反対側は海岸段丘迫るウルトラ細い道。
おっと!
油断していたら曲がり切れませんでした。切り返しながらふと先ほど突然に来た貨物列車のことが頭を過りました。踏切内でぐずぐずしてはいられません。バックで一気に左いっぱいに寄せます。
ガリガリガリ…
鈍い金属音(;^_^A…え?

踏切脇に謎の金属突起。うそだろ。やっちゃったよ。ブレイドの低いスポイラーが突起と擦れてあっちゃー(>_<) …はい,天才ドライバーの肩書は返上します。