OUR DAYS2007年2007/9/3

一月半ぶりに靴を履き、三ヶ月ぶりの電車に乗って、M奈の高校の文化祭に行った。子どもたち全員の文化祭に行くのはとても無理なので珍しいことなのだが、M奈が劇の主役だと聞いたので行く気になった。 校門を入ると、最近の都立高校の文化祭には珍しく活気があって統一感があった。さすが、S高と思ったのもつかの間、美術部と化学部の展示を覗いてみると、あまりの幼稚さに頭がくらくらした。

M奈が所属する管弦楽部の演奏を聴くために、大体育館のパイプ椅子に陣取ると、部員有志による弦楽四重奏が始まるところだった。ずいぶんと長いチューニングだなぁと思っていたら、演奏は始まっていた。うがが(笑)助けてくれー。背筋から中枢神経を直撃する不協和音が続く。異様な雰囲気のまま、最後まで弾ききった演奏者もえらいが聴衆もえらい。なおみなんか微笑しながら拍手している。管弦楽部の演奏の方は、まあ高校生レベルに達してると言えなくもなかった。

部活を終えて駆けつけたS香と合流し、模擬店の焼うどんを食べてから3人でM奈の劇を見に行った。主役のM奈は一生懸命演技しているものの、脚本は見ている方が恥ずかしくなるほどのくだらなさだった。

2

←熱演するM奈

M奈たちの劇に限らず、パンフレットをざっと見ても、パフォーマンスや展示物にメッセージ性というものがほとんどない。まして反戦、核兵器廃絶、愛と性、生と死、人権、差別問題など、かつての青春にはつきもののテーマは完全に消滅していた。これも時代というものか。それとも由々しき現実逃避なのか。…考えようと思ったが、雑踏が苦手なボクのカラータイマーはすでに早鐘状態で思考能力がない。


ボクも現実逃避して、帰宅するとばったりとベッドに倒れこんだ。い、いかん。明日こそきちんと休んで、夏期講習の疲れをとらないと…。しばらくすると、S香とダンス部の発表会を見に行っていたなおみが帰ってきて無言のまま横に倒れこんだ。彼女に至っては、土曜日に珍しく事務のミスを頻発し、目の前にあるプリントをおろおろと捜すなどの異常行動が出ていて、疲れもピークのはずだ。

あしたは何もしてはいけないデーに指定しなくては…

NEXT