OUR DAYS2008年2008/3/10

なおみが突然肌のトラブルに見舞われたのは、6年前の秋でした。ニューヨークから戻って半年、職場を移転して同じく半年、9.11の灰(アスベスト)を浴びて1年…さまざまな環境要因を疑いました。仕事にも、それまでにない忙しさとプレッシャーがかかりストレスや更年期などの体調要因も考えられます。

症状はと言えば、ほんの薄化粧をしただけで、半日たつと顔が真っ赤に腫れ上がり、翌日にはケロイド状になった部分から膿が出るという劇症です。その後、ガサガサに乾燥してゆき、数日間、ぼろぼろと皮膚が剥げ落ちるのです。

いくつもの皮膚科を訪ね、薬もいろいろ試しましたが、効果は全くありません。化粧品は「肌にやさしい」と評判のものを次々と試しては捨てさせました。

そんなわけで、この6年間、なおみはずっとすっぴんでした。乾燥する冬場には、頬がひび割れてしまうこともしばしばです。
慢性的に肌荒れ状態なので、ファンデーションもかけられなければ、紫外線を浴びるのも危険です。家にも車にも大きなサンバイザーを常備して、晴れた日の外出には必ずそれを深々とかぶって歩きました。夏の旅行中など、車中では、晴れ上がった顔の上に氷の袋をのせていました。
仕事でも旅先でも初対面の人に会うときは、翌日からのトラブルを覚悟で、約束の直前に化粧したりしましたが、荒れた肌にファンデーションがのるわけもありません。

それが、ここ半月前くらいから、何となく肌の状態が良くなりました。インフルエンザ対策で、職場に加湿器を入れたのが良かったのかもしれません。一週間前に、以前試した中で比較的症状の軽かったF社のファンデーションを試してみると、腫れません。次の2日間、一日中化粧を落とさずに仕事してみました。少し肌が疲れたと言うものの、症状は出ませんでした。

久しぶりの連休になった昨日、なおみはいそいそとお試しセットでない化粧品を買いに行きました。夕方、浦和に住む知人と約束があり、さっそくメイクにチャレンジです。

いいものですね。出掛ける前に、お化粧する妻を待つ時間。ちょっと楽しげに薄くファンデーションをかけ、口紅の色を迷っています。買ったばかりのぴかぴかのケースから、何やら刷毛のようなもので、ちょいちょいと目の周りに色を置いています。きっと、女の人が見たら笑っちゃうほど下手なお化粧なんでしょうけど…。

化粧して、夜遅くまで居酒屋で飲んだのに、一晩明けた今朝も肌は良好。本日、なおみ誕生日。神さまの誕生プレゼントかもです。

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