OUR DAYS2008年2008/9/16

土曜の授業が終わったとき、それに気づいたのはS香だった。

「シュウー!!タイヘンだー!」

まだ、居残りの中学生もいるのに、呼び捨てにすんなよ。

「どうした!」

「ほら!」

「なんと!こ、これは…!」

タローの右ひじに異変。直径1cmほど毛が抜けて皮膚が赤い。

「…皮膚病かもしれない。病院で診てもらおう。」

休日を待って、朝から患部に注意しながらタローをシャンプーした。

「薬を塗ったらシャンプーできないかもしれないものね。入院ってことはないわよね。」

「わからん。」

病院は休日にもかかわらずすいていた。

「座りダコですね。」

…と、ドクター。

「え!?」

…と、ボクたち。

「固いところで寝てませんか。」

そう言われてみれば、夏の間ずっとハウスのクッションには寝ていない。ひんやりを求めていきあたりばったりの場所で寝ていた。さすがにドクターもあきれて引き気味だ。

「暫くクッションで寝かせて様子を見た方がいいと思います。ご心配なら皮膚の組織を検査しますけど…。」

「あ、いえ。よ、様子を見てみます。」

逃げるように病院を出たレトばか夫婦であった。帰宅してから、ついでに歯磨き、爪切り、肉球まわりの毛切り、耳そうじとフルコース。タローには受難な休日となった。

NEXT