家の蛍光灯を全部入れ替え、タローシャンプーも終えた休日の昼過ぎ。ほっと一息ついて、天才チャーハンを食べていると、突如!!何かの気配を感じたのでしょう、ハウスにいたはずのタローが、食卓の横を猛スピードで駆け抜け風呂場に飛んで行きます。足をじたばたさせながら、浴槽に向かってひと声鋭く吠えるタロー。
風呂場と食卓を何度も往復しながら、戻るたびに一大事を目で訴えます。ついて行ってみると、確かに浴槽の水面に謎のバブルが渦を巻いて動いています。宇宙怪獣の逆襲でしょうか。
実はさっき、なおみが風呂釜洗浄剤を入れて、たてかえしてあったのです。
「なーんだ。」
キッチンに戻っても、なお、あまりに真剣な目でタローが見上げるので、食事もそこそこにボクたちは宇宙怪獣バブルン退治に出動することにあいなりました。
「よーし、ママがやっつけてやるから安心しなさい。えい!えい!やー!!」
排水溝に消えていくバブルンをほっとしたように見つめるタロー。まったく、タローと暮らしていると、毎日が物語の中にいるようです。