いつもならこの時間,誰もいないのでここらでボールフェッチできます。
「はやくなげてよ。」
「それがなおみにボールを没収されてるんだよ。」
「え?」
このところ雨が多くて,河原の地面がぬかるんでいます。
だからタローがボールを追うと,ずっぽりと足がはまって泥だらけになるのです。
そうなると,なおみがバケツのお湯で足を一本ずつ洗い,お腹の毛も流さなければなりません。
だから今日はフェッチしないように,タローバッグからボールを没収されてしまいました。
「シュウ,どこ行くの?まだ,ぼーるしてないよ。」
実は数日前からなおみが風邪をひいてしまって,タローの足を洗うのがきついのです。
もともとなおみは声が低い方なのですが,喉をやられて,ますますドスのきいた低音しか出ません。 迫力ありすぎで,子どもたちもひいてます。