OUR DAYS 2009/3才2009/3/11

「今村さん,やっちゃいましたよぉ。」

早朝から中古車のオークション会場でボクの狙っている車の下見にをして,携帯メールの写真をどっさり送ってくれていた車屋さんから電話が入ったのは昼前のことだった。予想した値を超えたところでいったんは降りたけれど,途中で思い直して再び入札し,「ムキになって」競り落としたそうだ。クライアント(ボク)からの依頼が「上限なしで戦って回りを蹴散らしてください。」だったからそれでいいのだが,プロとしては納得のいかない値になったらしい。車の競りはあっという間,5,6秒の出来事だ。ボクはかれこれ30年近くこの人以外から車を買ったことがない。

「レトリバー・車」と検索すると,最初にヒットしたのが去年絶版になった「ホンダ・モビリオスパイク」のサイトだった。大は小を兼ねると思って選んだ旧車の「ハイウェイ☆タロー」は都心を毎日通勤するにはかなり不便だった。車屋さんとのつきあいもあるし,昨夏,ガソリン価格が高騰したこともあって,いよいよ買い替えようということになって,モビスパが候補に挙がった。

←陸事で登録後,自分でナンバーをつけているところ。

レトばかとしては当然の結論である。生産中止になったばかりのことで,市場には新古車も手ごろな値段で流通していたが,どうにも外観がボクの審美基準の限界を下回っている。モデルチェンジ前は若者に照準を合わせていたようで,何とか納得できるスタイルだったのだが,考えることはみな同じらしく,中古市場では条件のいい旧型車が新型車の相場を上回っていた。希少な赤や青は特に高い。

オークションから数週間たった先週末,Sさんがホンダや修理工場に持ち込んで,徹底的に手を入れたスパイクを持ってきてくれた。請求額を見ると,どう考えてもSさんのもうけはなかったので,端数を切り上げて振り込んであったのだが,過剰分は封筒に入れて返された。だから登録くらいは今回も自分で行くと言って品川まで行った。

4駆の赤スパ。かっこいいでしょ。

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