この冬，1月，2月でも東京のわが家では蚊を見かけた。少なくとも，物心ついて40数年間で初のことだ。春になって活動が活発化し，もうずいぶんと刺されてしまった。
そして夕べ…と，いうか今朝方は，ついに寝室への侵入を許したらしく耳元の羽音に目を覚ました。闇に向かって手を振ったり叩いたりするも空しい。額や首筋を刺されている。どうやら敵は一匹ではないようだ。とうとう二人同時に体を起こし灯りを点けた。タローがやってきて，むふむふと顔を寄せる。ボクらが何度も手を叩くものだから叱られたと勘違いしたらしい。
納戸の電子蚊取り器を手に取ったが，電池や薬剤は去年使ったままで効果に不安がある。なおみが渦巻きの蚊取り線香を出してきた。除虫菊の品質期限こそ分からぬが室内の蚊には十分だろう。やはり頼りになるのはアナログ製品だ。常用しているわけではないので，陶器のブタも金属の支柱もない。冷蔵庫の古い人参をスライスして爪楊枝を突き立て，なおみの出した小皿に置いた。ベッドに潜り込む頃にはもう部屋中に線香の香りが立ちこめ，安眠が確保された。
まだ4月である。庭のガラス戸や玄関の開け閉てに油断こそあれ，これはやはり異常と言わざるを得ない。この調子では夏前に防虫剤や虫さされ薬が品薄のために高騰するかもしれない。メーカーの株など買いのチャンスではないだろうか。もっとも，ボクの株価予測は今まで只の一度も当たったことがない。
今日は寝不足。昼過ぎから断続的に俄雨あり。きのうまた洗車したので，こちらは順当。