その瞬間…まず尾てい骨あたりにずしりと重さを感じ、同時に腰からはすとんと力が抜けます。
あ！！！
しまった！という思いが頭をよぎります。 それは突然やってくるわけではなく前兆があるからです。ここ数日、腰に疲労がたまり、具合が悪かったのです。 そこにこの冷え込みで筋肉が固くなる…十分に注意しなければならない条件が揃っていたのに油断しました。
氷雨の降る夕方、首都高速の高架下でタローにワントゥさせていたのです。 用を終え、植え込みから戻ってきたタローにリードをしようと僅かに腰をかがめたとき、ぴっきーんと来ました。
ぎっくり腰です。
本当のぎっくりは重いものを持ったときとか、無理な姿勢をしたときとかではなく、何でもない動作のときにやってくることが多いのです。
たまっていた疲労が原因です。
ボクはベテランのギックラーなので間違いありません。
何とか車に戻り教室まで帰りましたが、痛みはひどくなっていきました。 ぎっくりは直後よりも1、2時間経ってから徐々に痛みが増してくるのです。 ボクはベテランのギックラーなので知っているのです。
間違いありません。
旗竿を杖にして何とか授業しましたが、帰宅した今、姿勢を変えることすら難しくなっています。 なおみの風邪がやっと抜けたところだというのに何てことでしょう。 温めようが冷やそうが無駄です。1週間くらいで痛みが引けばいい方です。 ボクはベテランのギックラーなので知っています。 ああ、果たして立ち上がれるかどうか…明日の朝がこわい。
とほほ