ハウス移転
大きな余震のあったあの朝以来、毎晩のことであった。夜、消灯すると、タローはパソコンデスクの下にあるハウスから起き上がり、ベッドに向かうボクの後ろについてくる。ボクがなおみの右側、タローは左側から布団にもぐり込む。
ボクたちのベッドはいわゆるセミダブルベッドで、そもそも実際に二人で寝るのすらムリのある狭さである。そこへきてタローがでーんと横になる。なおみは寝返りもうてなくなって、寝不足のためにとうとうギブアップ。
ハウスをベッドの脇に移転した。今夜は2人と1匹、すやすやと安眠できそうだ。