韓国岳登山口
春山をなめていた。桜も散った九州である。朝は寒かったがそのうち温かくなるだろうとたかをくくり軽装で登り始めた。
霧氷がつき始めた。アイフォーンが放電して動かなくなった。氷点下は間違いない。
山頂はタローの体が浮き上がるほどの強風で体感温度はさらに低い。カメラバッグに入っていた軍手を片方ずつ分けてしていたが,もはやかじかんで動かない。ここに来てようやく事態の深刻さに気付いたにもかかわらず,ボクはさらに決定的な判断ミスをした。
一刻も早く標高の低いところへ避難しようと思い,引き返さずに前方の湖へ下るコースを取ったのだ。
一気に標高が下がるのにはわけがあった。崖のような斜面に木道と梯子がかかっていたのだ。木道には霧氷がつき4本足のタローですら立っていられない。梯子段は犬には無理な構造である。ボクたちは吹き曝しの崖で前後や上下にタローを挟みながら一歩ずつ手を取って下った。凍えて命の危険があった。
異常低温と霧氷を調査に来た地元の観測員とすれ違った。
泥だらけのタローを川で洗った。
温泉の川に手を浸けてしばらくすると指が動いた。壊疽寸前だったかもしれない。
そうだ。あそこに行ってあたたまろう。
新燃荘。生き返る。
塩浸温泉,素の観光客になる。
鹿児島市内に下りた。
天文館通の
この店
レストランでも可
名物どんぶりが目当てではない。
ましてチーズハンバーグを注文する神経がわからん。我ながら(笑)
お目当てはこれ,元祖しろくま
夕日が沈む前に錦江湾を半周して桜島の東へ回り込もうとしたが,この辺までが限界。
それでも激写(笑)
大隅半島の付け根を横断して太平洋側に出た。
やきとりを買って
不気味な虫のオブジェがある道の駅で寝ることにした。
おやすみなさい。