OUR DAYS2015年2015/5/2

世は連休の土曜日。

カレンダー通り営業の我が教室なれど,小学生はほとんど家族旅行でお休みの連絡があり,昼の授業はたった2人だけになってしまった。

「えへ♪えへえへ♪」

朝,猛然と準備を終えたなおみが妙な媚び声ですり寄ってくる。

「あたし,少し遅れて行ってもいいかな。ファイルとか問題集とか買いたいし…自分の買い物もちょこっとだけあるし…」

ああ,いいとも。少しと言わずにぎりぎりまでいいよ。ふだんはあきらかになおみの方がたくさんの仕事量をこなしている。こういうときに少し点数を稼いでおかなくてはならない。

「でも,問題はシュウのお昼ごはんなのよね。どうしよう。」

余計なお世話である。釈迦に念仏とはまさにこのことだろう。

「あ,ほ,ほら。少し早くなるけど,スパイスでカレー食べて行ったら?」

ここまで来ると怪しい。どうやら,ファイルとか問題集より自分のショッピングの比重が極めて高いことが予想される。それが疾しいのだろう,まったくもって生真面目な性格である。買い物の内容もほぼ想像がつく。連休中に食べるケーキとお菓子,あとは洋服のウォッチングに違いない。スキップするように出掛けていった。

さて,出掛ける段になって,どうしてもカレーが食べたくなった。なおみがスパイスなんて言うからだ。スパイスはウチの近所の老舗カレー屋である。が,わざわざひとりで出掛けるのは億劫だ。冷蔵庫のクズ野菜でも炒めて,ドライカレーにして食べよう。ボクは料理の天才なので,そんなメニューは10分でできる。火の通りにくいニンジンや少し焦げ付かせたいタマネギを先にフライパンに放り込んでから,レンジで肉を解凍する。ひき肉が切れているくらいは想定済み。豚バラを刻むことにして,出汁はコンソメで補おう。…と,えー!?カレー粉も切らしちゃってる!?これはさすがに想定外。だーが,天才は少しも騒がず。


ボクのスパイスコレクションで十分対応できる。ドライカレーはあきらめて,小麦粉も炒め,大阪土産のおたふくソースとかケチャップも動員して2分煮込む。



天才即席ルーからカレー,美味。

なおみもショッピングに満足したらしく,二人の子どもにドーナツのお土産を買って,さほどの遅刻もなく教室に到着。小学生が帰ると,夜の授業まで久々,暇になったので,二人でタロ散に出ることにした。


いつもは忙しい合間を縫って,どちらか一人が散歩にくるコース。


毎日来ている川原なのに,三人揃って来ると,たちまちスペシャルな場所になる。


なおみは20分ほどの間に四葉のクローバーを6つも摘んだ。


はい,笑って笑って~♪。


カシャッ!



タローも楽しいらしくて,ふだん,2回くらいでへばるボールフェッチも4回,5回と張り切っている。


帰りに寄り道してみると珍しいなんじゃもんじゃの花が今年も満開になっていた。

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