OUR DAYS2017年2017/2/25

今日は義弟Kの結婚式だった。都立入試日の翌日である。申し訳ないが臨時休校で振り替えをお願いしますと土曜の子たちにお知らせすると,翌日にはそれぞれレスポンスがあった。全く以て親御さん(クライアント?)に恵まれている。物理的には日程が組めたが入試本番と下級生の定期試験対策,それにそれぞれの補習が重なっているところで体の日程が組めるのかはあまり検討されていない。

母にタローを託し,早々と1時間前に会場入りした。クリスチャン同士,自分たちの教会と近くのレストランを借りた手作りの結婚式…と,なると当然,カメラマンはボクしかあり得ない。記念撮影に失敗してはタイヘンなので,ストロボの発光量などカメラテストの必要がある。

はい,カメラテスト三回目行きます。にっこり笑って…

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ただのカメラマンではなく,自分も記念撮影に収まらなくてはならないので,セルフタイマー撮影も練習しておいたので,本番も2回で首尾よく成功した。誰か目をつぶっちゃってたらどうするのかって…はははは。ウデが違う。ボクのレタッチ技術なら目なんて簡単に開けます(笑)

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 ニューヨークからめぐみ伯母さんも駆けつけた。

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 パーティー会場入り。ウエルカムボードのイーゼルもボクの野外スケッチ用なれば。

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 新郎新婦入場。

Kクンは再婚である。前回,大恋愛結婚したパートナーとの家庭がうまくいかなかった。真面目すぎる性格なのでもろにさまざまなプレッシャーを浴びて,ストレスからメンタルを,そして身体もやられた。離婚したときは,骨と皮だけの骸骨だった。ホントに病死してしまうかと誰もが思ったが義母の献身的な介護で少しずつ回復した。そして独学で介護の資格を取って再就職し今日を迎えた。

新婦は沖縄の人で南国の海と空のような明るい性格だった。体型も性格も前回とは正反対の気さくなお嬢さんだ。

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 Kがクラリネットで「涙そうそう」を演奏した。幸せの予感がしたのか,なおみが客席でぎくぎくと泣き出し,涙そうそうになって注目を浴びてしまった。

続いてその姉によるメンデルスゾーンの「春の歌」である。トリではご老齢ながら沖縄踊りの師匠をされている新婦のお母さんが踊りを披露する予定だ。クオリティは高そうである。東京代表としては絶対に負けられない「春の歌」(笑)の演奏にあたってレストランにはピアノがないことが事前に分かっていた。伴奏は必要だ。持ち込める楽器…持ち込める…ボクのギターに白羽が当たった。…と,いうか強引に立候補した。

チョコちゃんにギター伴奏用の楽譜を書いてもらって年末からほぼ毎日始業前に練習した。毎日と言っても,受験生が学校から直接勉強に来たりしてできない日もあって,とくに2月に入ってからはあせった。弦も愛用している弦を外し,クラッシックの伴奏に合う弦を張った。

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緊張したが練習量が支えたのか間違えたのは2か所だけだった。ボクよりなおみの方が本番だけグダグダだった。オハコの曲なのに…。

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サプライズも仕込んである。バイオリンで「てぃんさぐぬ花」をワンフレーズ,そして三線を模してつま弾かせながらボクが歌った。こちらは夏川りみちゃんの動画からコードを起こし,ビギンの音程に移調編曲した。たどたどしい発音だったかもしれないけれど,沖縄の人たちから手拍子も歌声もあがって大好評だった。「てぃんさぐ」は鳳仙花のことだと知った。琉球ことばで練習しながら訳を見て驚いた。ご存じでしょうか…この歌詞を冷静にお嫁さんとご両親の前で歌い切ったのは我ながらあっぱれである。

「てぃんさぐぬ花」

てぃんさぐぬ花や 爪先(ちみさち)に染(す)みて

親(うや)ぬゆし事(ぐとぅ)や 肝(ちむ)に染(す)みり

天(てぃん)ぬ群星(むりぶし)や 読(ゆ)みば読(ゆ)まりしが

親(うや)ぬゆし事(ぐとぅ)や 読(ゆ)みやならん

…夜空の星は数えようとすれば数えられるけれど,親の教えは数えきれません。(シュウ訳)


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