44/初めての二人夜チャリ


November 23rd/2021

9月に仕事で夜に自転車を使うことがあってドレミのオルベアにも前照灯を買った。単3乾電池仕様にしてみたが充電式と一長一短,どちらがいいのだろう。


背中に提げるセーフティライトは一つしかないので後ろを走るドレミのリュックに装着した。



中野通り

出発して間もなく日が沈んだ。中野通りを北へ,そして方南通りを西に向かう。



方南通り

ボクはチャリダーとしてよりもドライバーとして道路を走ることがほとんどなのでどうしてもドライバー目線になる。無灯火や尾灯のない自転車で夜道を走ることは本当に危険だ。黒い服装も危ない。


対向車の多い夜の都会ではどうしても車の前照灯が常時ロービームになる。自転車はほとんど目の前に来ないと見えない。中には保安部品のないレーサー仕様の自転車で井之頭通りや甲州街道を疾走している人もいる。ドライバーの注意だけではどうにもならないので重大事故が起こる前に規制を強化すべきだと思う。


11月は空気が澄んで一年でいちばん空が美しい。環七を越え,大宮八幡の裏から善福寺川沿いに北西に進路を取る。



残照に宵の明星が明るい。金星はあと一週間ほどで最大光度となる。



目的地に着いた。多摩センター時代の教え子のご両親の家だ。四半世紀もお付き合いが続いている。近くに引っ越して来られ,新築の家に招待されていたが,ずっとコロナで延び延びになっていた。



2階はまるで図書館のようだ。その奥に仕事でも趣味でもたいへんな蔵書をお持ちのご主人の書斎がある。



天才料理を開始。こんなピカピカのキッチンで料理をするのはプレッシャーである。オクラホマの豪邸で和食パーティを開いたときのことを思い出す。



壁にはフロッキーの肖像画が掛かっている。奥さんの愛犬だったが,おととし虹の橋に行ってしまった。絵の作者は誰あろう…ボクである。


鎌倉で予習シリーズの途中に買ったソーセージとこの秋の新作「白身魚のポワレ梅ジャムバターソース」

ドレミの前菜も華やかに仕上がった。

こちら奥さまのおもてなし作品集…とくにレバーペーストが絶妙。 初めて彼女にお会いしたのは生徒のお母さんと塾長としての入会面談だった。どういう話の流れだったか面談の最中に彼女は感極まってポロポロと泣きだした。もらい泣きしたドレミは20代前半,みんなとてもとても若かった。


ホームパーティの準備が調った。 ボクたちが教室をスタッフに譲り,多摩センターを去ったのは2001年のこと。その後の運営に支障が出ないようひっそりと消えるように街を出た。ただこの家族だけがレストランで壮行会を開いて送ってくれた。遠く離れたあとになっても二人のお子さんの結婚式に招かれた。



夜も更けて話は尽きない。



ご主人の家に伝わる書額。どう見ても松平容保公の真筆である。 お暇乞いをしてからの帰り道,すっかり交通量が減った道路はめったに信号にひっかかることもない。帰宅するまで20分しかかからなかった。