セリカが欲しくなった。
例によって眠れないある深夜。ベッドでネットサーフィンしてふと目に留まった中古車。今乗っているブレイドが14万km台半ばに来ている。タローの思い出も詰まり過ぎているので替えようと何度も思ったが,考えられないことに欲しい車もなく気力もなかった。そんな自分がオールドスポーツカーに反応した。
ボクは中古車しか買ったことがない。中古屋さんが親友だからである。
さっそくいつものように親友Sさんの会社の臨時社員となりオークション会場へ連れて行ってもらう。
場内には巡回バスが走っているが,目的の車まで到達するのは並大抵のことではない。業者には中東の人も多くいる。センターには礼拝室が完備され,食堂にもハラール認証を受けたランチの列がある。
鍵小屋という。
じゃーん。これはSS-Iという廉価バージョンでターゲットではない。座席に座って狭さを体感することが目的である。
丸目のGT-FOURもあった。
ランチ。結論から言うと,Sさんに今のブレードの状態がとてもいいのでセリカはあきらめるよう本気で止められた。
何をやってるのか何だかなぁであるが,セリカが欲しいと言い出したとき,背中を思いきり押したのはなおみである。Sさんもまたセリカと言うより久しぶりにオークション会場に行きたいと言ったことを喜んでくれたのだ。ボクは確実に回復への道を歩き始めている。