OUR DAYS 2018年2018/12/8

夜,入院中の雪ちゃんからLINEがきた。雪ちゃんは去年ツイッターで知り合った友だちで後縦黄色前靭帯骨化症…全身が骨化するという難病を患っている。最初はそんなに深刻な病気とは知らず,神経の痛みを励まし合っていた。ボクの手術のときは毎日のようにLINEしてくれた。ちょうど1年前の11月末,すでに体調を崩していたタローとの最後の旅の行き先は三重県の津…彼女に会うためだった。

そしてこの秋,今度は雪ちゃんが横浜や東京,長野に知人を訪ねる旅を計画した。東京ではウチに泊ることになっていた。そして長野に行くついでに原村にも寄ってもらう予定だった。これには少々訳がある。この春に母が使っていた一眼レフやミラーレスを大切に浸かってくれそうな知人に譲った。ちょうどミラーレスを欲しがっていた雪ちゃんにはフォーサーズを使ってもらうことになった。別の知人が買い取ってくれることになっていたライカのレンズも欲しいと言うので,こちらは少し雪ちゃんにも負担をしてもらった。それを母はいたく気にしていて雪ちゃんに会いたがっていたからだ。

結局,その旅行は実現しなかった。雪ちゃんの病状が悪化して手術することになったのだ。靱帯の骨化がいっそう進み神経を圧迫して激痛を起こす。その骨を切除する手術だがその際に神経を傷つけてしまうことが確実だという辛い決断を伴うものだった。たとえ成功しても麻痺は免れない。その話を聞いた母はいてもたってもいられなくなり,自分で雪ちゃんに連絡を取り病院にリースやりんごを送ったりした。

手術は大掛かりなものなので二度に分けて行う。その最初の手術が先月末に京都の病院で成功したが予測通り彼女の神経は大きなダメージを受けた。それを持ち前のがんばりで懸命に努力したのだろう。LINEは「ついにベッドから一人で体を起こせるようになりました。」という報告だった。それは飛び上がりたくなるほどうれしい報せだったが,問題は一緒に添付されてきた体を起こしたところの写真である。

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 …なんで隣りにオフクロがいるんだ。驚いたと言うより不思議だった。くどいようだが京都の病院である。

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あとでわかったことだが中央本線と新幹線を使って往復していた。すずらんの里駅まではふくろうさんの奥さんが送迎してくれた。京都では母のweb友が病院まで送迎してくれた。ボクに話すとぜったいに止められる(当たり前だ)と思ってナイショにしていた。マロンを留守番させてのことなので病室での滞在時間は15分だったと言う。

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ほっとしたマロンの顔も雪ちゃんのLINEから転送されてきた。いつの間にやら母と雪ちゃんはLINEで頻繁にやり取りしていたらしい。京都往復弾丸お見舞いもそのLINEで連絡を取り合っていた。

いやはや。…京都である。母は米寿である。

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