永山の駅前でこさえてもらった明るい色の花束を持ってTさんのお宅に伺う。先週ミニチュアダックスのフロッキーを亡くされた。
闘病や葬儀の様子,元気だった頃の断片的な話。痛々しい問わず語りに耳を傾ける。それはボクたちが一年前にいちばん救われたこと。だがこのあとはボクらが過ごしたのと同じ辛い日々が待っているだろう。辞してすぐ,なおみとそう話しながら歩いていてふと気づいた。
今年は去年に比べると辛さが緩和していることに…。
去年の今頃はひいひいと胸をかきむしられるように毎日が辛かった。やはりタローがいないという状態が二度目ということは文字通り二度目ということなんだ。
「そうね,きっと。」
タローのいない雪の日,タローのいない桜並木,タローのいない初夏,タローのいない夏,秋…二度目になると苦しさはぜんぜん違う。季節は巡るとはそういうことか。
Tさんには最初の季節が訪れる。どうか体調に気をつけて…。
思いがけず実家に帰っていたYu※にも会えた。二人目の女の子を抱いていた。新しい幸せもすくすく育っていた。
※→Yu