夏期講習中なのに午前中眼科に行った。
風邪気味だったがムリをした。
ボクの眼科は小さいけれど患者は異常に多いのでこの日を逃したら検査がいつになるかわからない。
やったばかりの視野検査がまたあった。
今にして思えば今度はただ視野ではなく,光の量が調整されていたのだろう。
水晶体の濁りを測定したに違いない。
「白内障だね。次の検査で手術するか決める。」
主治医がズバリ言う。
いつもの横柄でカチンとくる言い方だ。
白内障とは高齢者宣言に近い。
◆ ◆ ◆
夏至の南中高度から観測地の緯度を求める問題の答えが北緯50度だった。
「ほくい50度ぉ~♪カムチャッカ沖ぃだぁ~♪」
絶唱に慣れている中受験生は全く動じない。
「先生,もっと新しい歌知らないの?」
と,ハルとヒカリが聞くので即答した。
「知ってるよ。コメダゲンスイとか。」
「…」
「…先生,もしかしてヨネヅケンシ?」
コメダでわかったヒカリもすごい。
理科でもこれくらい鋭ければ合格確実なのに。
漢字でしか知らなかった歌手の名前を知った高齢者。
実はまだこの歌手の歌を聞いたことはない。
もしかしたらどこかで耳には入っているのかもしれない。