母が原村に行く前にお会いしましょうと義母が夕食に招いてくれた。
「今,お庭がキレイだから明るいうちに来てね。」
と言われていたが,親友の家に寄って話し込み,日没30分前滑り込みセーフになった。
ああ。毎春ここで花を撮るときには一面のハナニラに愛犬の遊んでいたことよ。
ファインダーの中の景色を見ていたらふとあの日の夕べに戻ったかのような錯覚に陥いる。
隣りに住む伯父が庭に出てきて「主役はあっちだよ」と言う。
ドイツの職人気質だったマイスターもすっかり好々爺になった(笑)
ハナモモの下にみんなが集まって見上げていた。
ちょうど盛りのハナモモが柔らかな夕空に映えて美しい。
寄り添うように ささやくように 二ホンスイセン
クリスマスローズは恥ずかしがり屋
もうちょっと顔を上げてよ…と縁石に腹這いながら話しかける。
腹這いがなおみにバレるとしかられるかもしれないのでこっそり。
ベニオトメ
葉陰にも恥ずかしがり屋がいた。
もうずいぶんと暗くなった庭で,一心にピンを合わせていると
義母を手伝っていたなおみが庭に出てきて酢のものに使う柚子が欲しいと言った。
ボクは香しい木の下で背伸びをし5つ実をもいだ。
キッチンからもいい匂いがしてきた。