スナモは南砂にある大型商業施設である。
こうしたショッピングモールに行くのはなおみでさえ数カ月ぶりのこと。
ボクたちの仕事は全く代わりが効かない。
だからもしもどちらかが新型コロナウイルスに感染したら即終わりである。
一般の人よりかなり高い感染防止体制にある。公共交通機関も一切使っていない。
だがメガネと靴がどうしても必要になった。
眼底出血から回復中のボクの目はきわめて不安定で半年たつともうメガネが合わなくなる。
靴に関しては履きつぶしてもはや靴と言うより革のクズに足を突っ込んでいる状態だった。
メガネの完成を待つ間にこれも何カ月ぶりだろう,昼ご飯を外食した。
できるだけオープンなフードコートを選んだ。
家族でも対面して座ることは禁止になっているのには驚いた。
だがボクたちの場合,食べているものを途中でトレーごと交換する。
対角線に座ってもあまり意味がない。
今日の東京の感染者は50人を超えたそうだ。
諸外国の首都と同じような感染爆発の危機といつもとなり合わせである。
東京はみな自分を守るのが精一杯,この状態での五輪開催が現実的とは思えない。