この日記を書いている。なおみはチェロの練習中。お昼は春キャベツのパスタの予定。ボクたちはたとえ二人きりで孤島に行っても全く退屈することなく何年でも過ごせるだろう。
夕刻,笹塚に買い物に行くなおみがいっしょに来て重い荷物だけ先に持って帰ってほしいと言う。初めてではない。スーパーでダイコンとか徳用お肉とかを先に買って,それをボクがカメラバッグに詰めてジャイアントで先に帰る。身軽になったなおみはショッピングを少し楽しんでから帰るという作戦である。だが休みも今日で6日目。なおみは笹塚まではほぼ毎日出かけているのにまだショッピングがあるのだろうか。
不審に思いながらママチャリのあとを着いて行くとスーパーの入り口を通り越して遊歩道まで来て自転車を停めた。
「ね,キレイでしょ。」
どうやら荷物運びではなくこの八重桜を見せるのが目的だったようだ。春休みの初日に皇居一周して以来,ボクは5日間全く外出していなかった。だから八重桜と言うよりは外に連れ出そうとしたのだろう。せっかく来たのだからスーパーに一緒に入った。休日最終日はどーんとビフテキにしようと相談していたがパックの和牛の値段に怖気づいた。
「は,ハンバーグにしよう。」
牛のひき肉も強気の値段がついていた。
「あいびきにしよう。」
合い挽きと春キャベツのハンバーグ,アボカド添え
キャベツで増量した。せいぜいこれがボクたちの贅沢である。包丁を研いでアボカドを1mmより薄くスライスした。肉の熱でとろける。
牡蠣のヨーグルトソテー
牡蠣の少量パックも買った。生クリームを使いたかったが予算オーバーにつき冷蔵庫の牛乳で代行しようと思ったらあいにく切らしていた。ヨーグルトならあった。
楽しい春休みだった。