箱根に行くわけでも江の島に行くわけでもない。
行き先は町田である。10分立っていられないボクが電車に乗るのはなかなか難しい。
座れなければ途中の駅で降りてベンチで休まなければならない。
通過待ちの各駅停車に乗り換えて席をゲットするという方法はある。
いずれにしても時間の約束があるときは使えない。
まさかにボクのビジュアルで優先席には座れない。座れたとしても視線は痛い。
ボクも腰を患うまでは健常そうな人が優先席に座っているのを快く思わなかった。
駅のエレベーターを若い人が使っていると「歩けよ」と思った。
人はそれぞれに事情がある。
ボクは最も公共交通機関が利用しづらい一人かもしれない。
特急券を買えば席は確保できる。
町田までロマンスカーとは優雅ですこと。
駅から15分は一気には歩けない。この町は公共のベンチが置かれていて助かる。
約束の用とは義母の喜寿の祝いである。コロナ禍で2年も延期になっていた。
義母の家に車で行って,一緒にレストランに出かけてはスペシャル感に欠ける。
腰痛を押しても現地集合現地解散にこだわった。
夫婦で経営しているらしきイタリアンレストランの接客は心がこもっていて小気味よかった。
寄せ書きの色紙はボクが似顔絵を描いたが,2年前のことだ。
プレゼントも2年前に姉弟で相談して準備したもの。
会がはねて,ロマンスカーで帰宅し,しばらく休んでから夜に今度は車で武蔵境まででかけた。
祝日でも夜なら渋滞しないので車が使える。
ちっぺの教室の発表会。ちっぺは最後にシューマンの献呈を弾いた。
マイクを取っての挨拶は涙でつまった。
コロナ禍の中,ピアノ教室を維持するのがどれほどタイヘンだったか察せられる。
喜寿のお祝いで発表会には残念だけど行けない…と伝えていたなおみが花束を献呈するととっても驚いた。
小田急線を使って短時間で町田を往復した作戦勝ちである。