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ギョニソで作る天才焼うどん

「お昼に焼きうどん食べたいから麺買って来た。作って。」
「お肉は?」
「ない。」

想定内である。我が家の今月の家計はピンチを迎えている。冷蔵庫に魚肉ソーセージが1本あった。焼きうどんに肉がないときこそ真価を発揮するボクは天才クッカーである。クッカーとは造語で,なぜコックではないのかと言えば,味音痴の妻以外には食べる人間がいないからだ。天才と断定するにはいささか客観的評価に欠けている。

ギョニソを手で細かくして小麦粉をまぶす。なるべく凹凸がつくように指で千切るのがコツである。高温の油で香ばしく揚げ,払い落とした僅かな粉も無駄にせず水に溶いて揚げ玉にする。出汁を補うのはアンチョビ,天才特製カニの甲羅パウダーなどなど。

「おいしー♪」

…当然である。

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