さて史跡めぐりの旅なれば,住所と値段だけ見て予約した宿。ナビに導かれるまま古刹の参道を行くと大きな山門の前に出た。ここは谷汲山華厳寺。西国霊場門前の宿とて泊まり合わせたのは巡礼客ばかり。もちろん光秀公とは何の関わりもない。
ところがこれが大当たりの心地よい宿。
三脚を立てて参道の写真を撮っているところへ大きなワゴン車が宿の前に横付けされた。なんと無粋な…と思いきや,なんとそれはボクを迎えに来た車だった。宿が直営の大きな温泉へ送迎してくれる。
あたしはこれにするー♪
なぬ?
実はこのときドレミの茶碗蒸しが大きな松茸入り。ワンランク上のコースのが紛れ込んだらしい。
食べちゃった。どうしよう。
言えない(笑)いまさら言えない。
部屋に戻ってテレビをつけると,折しもラグビーワールドカップ決勝トーナメントの南アフリカ戦。劣勢の日本を応援したかったが疲れと酔いのために途中から記憶にない。
何しろ山門から10メートルの宿に泊まったもので朝食前にお参りできた。
三十二山を飛ばして西国第三十三霊場満願のゴリヤク!!…というわけにはいかないいかない(笑)
「ペットマナーを守ってください。」の標柱。そうか…つまりこのお寺,立ち入り禁止じゃないんだ。マナーならタローは何の心配もない。ヒトの団体客よりよほど行儀がよかった。
「よし,記念写真撮ろうか。」
小瓶に詰めたタローの遺骨。
ふさふさの尻尾をまといのように振って境内を歩く愛犬の幻を見る。