25/ひまわり畑

Aug, 2009

大曲に唯一かかる国道の橋には,東へ西へひっきりなしに観光客の車が通り過ぎてゆく。国道238号オホーツクラインを,目的地へと急ぐ車の流れは速い。

堤防から見たひまわり畑は網走市が刑務所作業農地だった土地に新たに作った湖畔園地だった。今春オープンしたばかりらしい。一面のひまわりが満開だが,お盆休みの土曜日にもかかわらず,人っ子ひとりいない。

正確に言うと,畑のはるか奥で市に委託されているらしき人がトラクターを動かしているのが見えるが,広大な花畑をボクたち二人と一匹が散策する30分あまりの間,誰一人として訪ねてくる人はなかった。

快晴の空から真夏の太陽が降り注ぐ。東京なら立っていることもできないような天気だが,この地ではどんなに歩いても汗ひとつかかない。それでも大曲の堤防でたった一人だけ行き交った老婆は「今日の暑さは厳しいねえ。」と贅沢なことをおっしゃっていた。ラジオの天気予報もしきりと注意を促している。

 

湖に出られる場所があった。網走湖の北端にあたる。

お昼を過ぎお腹がすいてきたので,ボクたちはいったん宿に戻って,洗濯物を取り込み,近くのこじんまりとした洋食レストランでランチと洒落こんだ。

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