大雪で孤立したとある高級住宅街。事件を追ってきた警視庁捜査一課のシュウ警部による必死の捜査もむなしく、次々と身も凍るようなナイフ殺人事件が起きる。シュウ警部は被害者の年老いた父親を家に送るが、誤って隣家に彼を連れて行ってしまう(気づけよー!警部なんだから)。そこはナイフを持つ犯人の家だったのだ。凍てつく門柱にしがみつき、シュウ警部は声を限りに叫ぶ。
「しまったー!しまったー!しまったあー!!!」
警部のボクも門柱だと思ってしがみついていたなおみも同時に目が覚めた。犯人を追って、激しく走るうちに布団をはね退けたらしい。…さ、寒い。
「ふえーっくしょん!どおりで途中から大雪が降ってきたわけだよぉ。」
「ふぁ?」
事件を知らないなおみは、半分寝ぼけながらも黙々と布団を直して、再びばったりと門柱に戻った。
いきなり寒くなった東京地方です。