日曜の朝，マダニの死骸除去手術。執刀医はシュウ。前夜，煙草の火で落とそうとして失敗した。ダニは苦しんでさらに深く噛みつきながら死に，皮膚と一体化してぶらさがっている。最悪の状況だ。消毒液を見て一度はハウスに逃げ込んだタローだが，呼ぶとすごすごしぶしぶ戻ってきて傷口を委ねる。鋭利な握りハサミを使ってダニを切ると血があふれた。
十分に消毒し，他の犬に感染する恐れもないので，涼しいうちにドッグランに行く。顔面から流血しながら走るタローに周りの犬は引き気味だった。
ボクは夏のシミュレーションのスケッチをする。持ち物に椅子とイーゼルを加え，代わりにレンズを一本あきらめた。この道具立てならば絵はまあまあだが，蚊が集まってくるのには閉口した。携帯蚊取り器と虫除けスプレーが必要だ。それからカメラバッグを地面に置くためのシートも。
さて，ウチの近くの都議会議員選挙の投票所は，タロ散歩でいつも通る消防学校の中にある倉庫です。
総選挙の前哨戦と煽られて全国的な注目を浴びたようです。主な争点は「新銀行東京の再生援助」「築地市場の豊洲移転」そして「オリンピックの誘致」など石原都政の是非でした。結果を見ると，民意は「前の二項には反対，オリンピックには賛成」ということになりますが，どうも政策による選択と言うよりは国政の与党に対する不満が持ち込まれたような気がしてなりません。選挙結果を速報するニュースでも，政策のことにはほとんど触れられず，衆議院の解散や首相の責任問題ばかりが報じられていました。
ボクは今の東京で，大きな公共土木事業に税金を投入するオリンピックの誘致は非現実的だと思います。町の商店街を歩いたり，病院，介護施設などに行ったりすれば誰でも実感できるはずです。でもみんなはオリンピックが経済の建て直しの起爆剤になると信じてるのかなぁ。長野のときもそうだったけど，町の小さなお店なんかじゃオリンピックの商標すら使えないだろうし，経済効果なんてほとんどないだろうに。結局，整備したり新設したりする施設や交通機関の採算が合わず，管理や維持の負担を将来に残すことになるような気がしてなりません。でも，みんなで決めたことなんだから，これからは少しでも活性化につながるよう誘致イベントなんかに協力しようと思ってます。祭りで元気になるのは，江戸っ子の伝統ですしね。