OUR DAYS2010年2010/11/23

心身ともに限界が来ていた。

「脳が動かない。」
「笑顔が固まった。」

脱出するしかない。インターネットで犬と泊まれる温泉宿を検索して予約した。少し遠くならどこでもよかった。

日曜補習をM奈に丸投げして高速に乗り、関越トンネルを抜けた。何でもない村外れに画架を立てる。

ちゅるちゅるちゅるちゅる←疲れが溶けてゆく音

1

時間を忘れて没頭していると、なおみとタローが川遊びから帰ってきた。

3

親子でかけっこ、何度も何度も…。田んぼの中の農道がタローにはいちばん楽しい遊園地だ。

2

夕焼けに山が染まる。

「今日はカメラはいいや。」

画材を片付けながら、ぼぉっとマジックアワーの景色を眺める。思い出したようにお腹がぐうっとなった。夕飯がごちそうだから、昼はおにぎり1個で我慢していたのだ。日が沈むと急に風が冷たくなった。

「さ、早く湯に浸かって地酒をきゅうっといこうや。」

大型犬を同伴できる温泉宿なんて、ほんとタローといっしょに泊めてくれるだけでありがたいわけでして、泉質だの食事だのロケーションだのは一切問わずに予約する。今回も家を出てから「どこにあるんだ?」てな感じ。とりあえずインター下りたら絵を描いて、そのままチェックインした次第である。

さて、夕食のとき、隣席のご夫婦が生ビールをやりながら何やら歴史談義をしている。思わず近くの史跡を聞いてみると、

「えー!?知らずにここにお見えになったんですか?」

と、あきれられた。なんと宿の周辺は去年の大河ドラマ「天地人」ゆかりの地。去年は観光客でひしめいていたそうだ。さっそく翌日はボクたちも俄か歴史探訪。

4

帰宅してから、さっそくビデオ屋さんで「天地人」を借りて見た。なるほど、あの子役は泣かせてくれるねえ(笑)1年遅れの越後ブームが来ている。

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