OUR DAYS2017年2017/11/25

朝、目覚めるとなおみが泣いていた。

泣き腫らした顔で

「タローの具合いが悪いの」

と訴える。タローの息が荒い。急遽都合をつけてなおみが病院に連れて行くことにした。ボクは地下鉄出勤となる。今週になってなおみも風邪をひき込み,医者に行って薬を処方されている。ボクは相変わらずだがここのところの冷え込みで調子は良くない。それでも家族の中で今のタローの症状は最も緊急を要するように思える。先日の診察で「快方に向かわなければレントゲンを撮りましょう」と言われていた。

病院に電話すると土曜日で混雑していたが急患扱いにしてもらえたのでなおみはすぐにタローを連れて出かけて行った。ボクの術後初の地下鉄出勤もうまく座ることができて事なきを得た。

17112501c.jpg

タローのレントゲンは麻酔なしで撮れたらしい。肺に小さな白い影があって「軽い肺炎」の診断だったそうだ。息が荒かったのも体調が悪そうだったのもこれで納得できた。人間と同じように気管を開く薬や炎症を抑える抗生物質を処方された。誤嚥が心配だったが肺に水は入ってなかった。レントゲンを撮ったおかげで全身の診断もできて,余禄だが腫瘍のないこともわかった。

なおみの笑顔こそ見ものである。

NEXT