OUR DAYS2017年2017/12/14

ボクひとりで出社し,なおみは教室を休ませてタローの傍にいてもらうことにした。寂しがり屋なのでこんなときは独りぼっちにしてはおけない。それに弔問客も来るだろう。夜のうちに訃報を送ったのは義母を除いて三人。タローにとって特別な三人だ。ボクたちを通してではなくタローと彼らは直接に深いつながりを持っていた。今日中に会いに来てくれれば火葬前のタローに会える。

マナは報せを聞いて職場で涙をこらえるのが大変だった。部屋に飛び込むなりタローの亡骸にすがりついてわぁわぁ泣いた。

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ちゃらTは出先から繁忙期の会社に「友人が亡くなりました。早退します!」と連絡して駆けつけた。帰社すると代わりに出社した上司にねぎらわれ,さすがに正直には言えなかったそうだ。

「嘘はついてない。ボクとタローは友だちですから。」

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隣りのタエちゃんはタローに抱きつき悲鳴をあげた。さんざん号泣したあとタローの匂いをいっぱい吸っておくのだと5分間も抱擁したまま深呼吸していた。

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義母をはじめ,急な報せにこの日駆けつけてくれた人は全部で10人あまりになった。

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