小躍りしていた。ごはんを準備し始めると足踏みしながら付いて回り、調った気配に餌台までわずか数メートルを全力疾走した。タローのご飯を三度に分けていたのは健康上の理由からでは全くない。あまりに喜ぶので、1日に2回より3回楽しませてやりたかったからだ。
それが10日ほど前に生まれて初めて顔をそむけて欲しくない仕草をした。ボクたちの動揺は激しかった。「餌を変えろ!餌が悪のいのかもしれない!」ずっと続けていた餌が予告なしに成分などレギュレーション変更したのが気になっていた。体によさそうな餌を片っ端から注文した。体調不良が原因不明だった頃で、餌のせいにしたいという気持ちも働いていた。
タローは一時小康を得て,新しい餌ももりもり食べていた。
そして死んでからもそれらの餌が届き始めた。ボクらはまた声をあげて泣いた。
10倍近い値段のものもある。それで元気になるなら安いものだと割引定期購入の手続きもしていた。