例年ならタイヘンなイベントとなる。
自らプロデュースしてフランスだベルギーだの名チョコ珍チョコを買い入れて来る。それに母や義母や友人などから贈られるチョコチョコチョコ。それが今年は…
「いらないかな」
と言う。何もいらないと言う。これは本当に驚くべきことだ。
新中3の女の子たちが当日の帰り際になって思い出し,コンビニに駆けて行って小さな小さなケーキを買って来た。
母は風邪をおして渋谷まで毎年恒例のチョコレートケーキを買いに行ってくれた。
週末には義母宅に親戚が集まってお誕生会を開いてくれた。
いつものようにみんなに祝福される誕生日だった。
だけどなおみの心は今のところ悲しみでいっぱいになっている。