OUR DAYS 2018年2018/4/9

 3月中に提案した日程の中で最も早い4月8日。母はそこでしらべ荘に行くと言ってきかない。例によって東京にいる間ずっとぐずぐず体調を崩していたが,家の中も毎日がお通夜のように暗~いムードだし,例によって東京ではすることがない。マロンも元気がない。

金曜日になおみがウイルス性胃腸炎で一日苦しんだ。どうやらそれをもらったらしくてボクも一日遅れで体調を崩した。それでも母の決意が固いので少々ムリをして日曜の午後から原村に向かった。

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途中,韮崎から七里岩ラインを行くと,新府では葉桜,長坂は桜吹雪,小淵沢で満開,そして信濃境を越えるとまだつぼみが色づく程度。季節が遡って行く。ふと,このまま行けば懐かしい懐かしい去年の秋に出会えるのではと思ってしまった。

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しらべ荘に着くと冬だった。お風呂の工事がまだ終わっていない。これまでのままではもう母にはキケンなので大規模な改修工事を大工さんに頼んでいたが,まだ10日ほどかかることは知っていた。だが母は銭湯(もみの湯)通いするからいいと言う。

荷物が多くて置いて行ったなおみが最終バスで来た。タローもいないのに家で留守番する理由がない。それに久しぶりで新府の桃を見せたかった。

朝起きると雪が降り出した。

 

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墓や挨拶回りに出ようとしたが母の体調がきわめて悪い。毎年のことだが東京で過ごす最後の一週間が毎日人と会う約束が目白押しだった。みんな母が東京にいるうちに会いたいと思ってくれるのだが今の母にはかなり負担となる。その疲労がたまっているようだ。何とか車検に出してあった車を引き取りに行ったがあとは寝込んでしまった。

当然のことだがボクは今回は諦めていったん母を東京に連れて帰ると決めた。が,母が頑として聞かない。とにかく大丈夫の一点張りで押し切られた。近所の人たちもよく見てくれるし,当分は大工さんが毎日来る。後ろ髪を引かれる思いで午後にしらべ荘を出発した。

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来るときと同じく七里岩ラインを下った。

18040904x.jpg日野春駅

18040905x.jpg新府

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 タローもいないのにこんなところを散歩する自分たちを不思議に感じながら桃畑の中を歩いた。

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 ボクは胃腸炎を悪化させてこのあとも一週間ほど苦しむことになった。

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