5DMK3のマルチコントローラーが取れた。
そんなことあるんだ。
このカメラ、ドイツで初期化したり、柿田川で水没したり、トラブルが多い。
タローが空に行ってしまった夜、ボクはなおみを先に帰して星撮りに出ていた。
撮影中に急報を受け、震える手で力任せに外そうとした三脚がバラバラに壊れた。
中華な安物ではない。高価で頑丈な三脚だった。いったいどんな力が加わったものか。
買ったばかりだった5Dにもそのとき大きな傷がついた。
さてマルチコントローラーの修理だが背面のカバーごとの交換になるそうだ。
期せずして傷跡もなくなる。
修理には半月かかった。ただの丸ごと部品交換なのによほど混んでいるのだろう。
地味な銀座キヤノン。
サービスステーションの入り口がここまで殺風景なのはどうなのだろう。
ボクがキヤノンを選び続けたのは、かつて新宿にあったサービスステーションでの体験が大きい。
スタッフはいかにも職人で、客のカメラを愛しむように扱い、
たとえ年配の客でも手入れが悪いと叱られた。
精密機器のユーザーとしての誇りをくすぐられた。
今のキヤノンのカメラは精密機器ではない。
家電である。
それはメーカーが自社の製品をどう扱っているかで決まる。
マルチコントローラーといっしょに背面カバーが交換された。
傷跡がまた一つ消えた。
お昼にココいちを買った。大盛(400g)を一つ買って二人で分ける。
最近、丼も吉牛もシウマイ弁当もこのパターンだ。
いくら窮乏していると言ってもお弁当を二つ買えないほどではない。
なおみが食べられない分の白米を捨てるにしのびないからだ。
もうガリガリに痩せてしまった。
この2年半、二人の心の傷は少しずつ癒えている。
ボクの体調もメンタルと共に回復してきた。
が、なおみの場合、体が受けたダメージが今頃になってジワリ顕在化してきている。