東京で過ごす最後のクリスマスは講習前の貴重な休みでもあって…,家で過ごして夕方に甲州街道をつつじが丘に向かった。
カーラジオからは「Discover Carpenters」平野愛理さんの歌声が流れていた。
向かう西の空は今年いちばん美しい夕焼けだった。きっとこの安らかな車内からの夕日を忘れないだろう。
カメリアホールのコンサートの際,早くに客席入りして,音出しの音量などのチェックをしてくれたのはちっぺだった。その後も遊軍のような役割で受付を中心に要員をしてくれた。想定外の250人近い来場者で,もし彼女がいなかったら受付は破綻していただろう。結局ちっぺは客席でコンサートを聴くことはなかった。恐るべき量の花束とプレゼントの山を一人で整理し,休憩後はそれらを台車に積んでエレベーターを下り車に積み込んでいた。結局,当日にいちばん働いた人となった。
ボクとなおみは翌日そのお礼にちっぺの家を訪ねた。そのときに
「ねえ,クリスマスの発表会で弾いてくれない?」
と頼まれた。断れるわけがない(笑)
かくてなおみのバイオリン練習はコンサートの翌日からまた始まった。
あるいは来年,八ヶ岳に引っ越すなおみにちっぺの粋な計らいだったのかもしれない。演奏にはチョコちゃんにもフルートを依頼した。こうして,高校時代からの仲良し三人組の初ジョイントが成った。
赤鼻のトナカイ
クリスマスメドレー