OUR DAYS 2023年2023/7/12-17

7月12日/水出し珈琲

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駒ケ根からツイ友Saiさんが絵を買いに来てくださった。…抽出に36時間かかる水出し珈琲をお土産に…。 

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 濃くてまろやか。これは旨い。

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メルセデスロードスターの屋根が開閉するところを「動画で撮りましょう」となおみが言う。

…↑写真なんですけど(;^_^A

7月13日/ひめひまわりを摘む

少し肌寒い朝,なおみが庭のひめ

ひまわりを切って来た。

今日はタローの月命日。

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ボクたちは思い出と生きている。

7月14日/怒涛の週末

タローボックスにチェロを積んで出発。

藤野PAでモスランチ

激しい渋滞の甲州街道,環七を通り,高円寺の出版社に行って担当の山田さんに挨拶する。手土産はパンさんのお饅頭20個とたてしな農園のセロリ。…ウケた。

山田さんとは特に表紙や見返しの作業になってから頻繁にやり取りして,二人で完成させた感が強い。

兎にも角にも絵本作りではいろいろな経験ができた。オレ様自営業しか知らなかったボクはまるで新人歌手のように頑張らされて社会の厳しさを知った(笑)

何度ここを訪ねただろう。たぶん,もう来ることはないだろう。

なおみが笹塚で銀行三軒とカルディを回って東京の家。何だか見慣れた景色である。ボクがのびている間になおみが家の内外を清掃する。

なおみのLINEに着信があり,音楽祭のホワイエにアトリエのパンフを置かせてもらえるとの連絡だった。ただし締め切りは16日のお昼。パンフレットどころかアトリエの業務形態すら決まっていない。東京から帰る明日15日の深夜にパンフレットを作るしかない。

ヨドバシで紙とインクを購入。

小田急がなくなっている。

続いて世界堂。半切りや四六判で紙を買うのでどうしてもネット購入と言うわけにはいかない。専門店でなければならない。

世界堂で二手に分かれてなおみは夏物のショッピングに出かけた。幸いこの2日間,気温はそれほど高くはない。

ボクは早稲田の尾城眼科に向かう。明治通りが激しい渋滞。

ドクターがこれまで白内障以外のトラブルがなかった右目に眼底出血の跡をあっさり見つけた。検査をするとここ数か月のことである。前回左目のときと違って,眼球の周辺部で出血したので,視力への影響はなかった。動脈硬化が疑われる。腰の痛みにも共通するかもしれない。

いったん帰ってレッスンを受けに二人で本郷の教室へ。急な上京に合わせて先生も大先生もそれぞれ30分ずつ時間を作ってくれた。

 …と思ったらこの日のレッスンが終わったあとに30分ずつ残業してくださった模様。これで本番まであと1回しかレッスンがない。練習しないと。

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 新宿西口パトワールをご存じか!夜も更けると店内はカオス!

外国人,変な人,謎の人,不気味な人,お水の人,スジの人らがカウンターを囲んで舌鼓。

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なおみは馴染みのネパール人シェフに本日オススメ「チキンビリヤニ」を半ば強引にススメられ,その量のあまりの多さに涙目。

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 ボクはいつもの定番マハラジャピルスナーに野菜カレーで安全策。チャイはサービス。

7月15日/怒涛の週末II

庭の掃除。3月に伐った白樺の枝が乾燥していい具合になっている。次回運ばなくてはならない。

 ルパのパンで朝食。なんだかヨーロッパの安ホテルに泊まった朝の雰囲気だ。

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すごいぞ,中央道の渋滞は50キロ。3時間かけて義母宅へ到着。すぐにお手伝い。

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 「あれ?何で見つかるかなぁ!」

と不快そうにマクロレンズを見上げて裏側に回る。追いかけると,自分の擬態の未熟さは棚に上げ尾を上げて怒り出した。

悪かったよ。ところでキミの下手な物真似写真をSNSに上げていい?

 ホームパーティーの開宴。

 これ,けっこううまいです。

 くぁーりーちけん(Curry chicken)のレシピを持ち込んだめぐみ伯母から国際電話が入る。

膵臓癌が完治したと喜んだのもつかの間,肩の骨に転移が見つかった。放射線治療を終えて声にはまだ張りがある。

 これくらいにしておく。

 何しろこの家の食事は後にこれが待っている。

6時に暇乞い。八王子から中央高速に入ったところで,運転をなおみに交代してひたすら寝ながら帰宅。

翌日ゲネプロのなおみを寝かせてパンフレットを作り始める。パンフレットを作りながら何をするか考える。何だか夏期講習のパンフレットを作っている気分だ。イラストレーターのウデも衰えてはいない。12時半頃に原稿が完成。なおみは校正するために起きていた。教室の印刷物もいつもこうして作ってなおみが校正した。今度こそなおみを寝かせて空が明るくなる4時過ぎに70部印刷完了。教室で使っていた複合機なら3分で裏表とも印刷できるところ,マックスアートでは数時間かかる。

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…というわけでアトリエしらべ起ち上げです。どうぞよろしく。

7月16日分/猛暑日

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徹夜で印刷したパンフレットを持って,なおみは本番の会場である茅野市民館へ練習に行った。

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標高1150メートルのしらべ荘でも年に何日かは屋内にじっとしていても暑い日がある。

今日が今年初のそんな猛暑日。徹夜明けのボクは何もせずに日が暮れるのを待った。

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なおみはホールでの練習中に貧血で倒れた。団員に助けられて床に寝た。市民館は冷房が効いているので暑さとは関係がない。たぶんここ数日の無理が祟った。大事には至らず何とか帰宅したが夕飯は食べられずに横になっていた。日が暮れるとしらべ荘は急に涼しくなる。顔色は悪くない。明日の舞台には立てるだろう。

7月17日/蓼科音楽祭

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一晩ぐっすり寝てなおみは回復し,元気に会場へ向かっていった。

原のパーキングで母とランチ。専門店が刺身や海鮮丼を供する。母が一人で頻繁に東京を往復している頃からこの店に一度行きたいと言っていた。だが,母はそれらをすっかり忘れてしまっていた。

編笠山に夏雲が涌く。

義母の乗った高速バスが定刻通り到着した。

娘の諏訪響デビューに駆けつけた。

アメリカ中部から西海岸を二人で旅したこともあるコンビ。すっかり老いた。

その頃,なおみは練習を終えて本番前の控室。

金子三勇士というとぼけた名前のピアニストはとても人気があるそうだ。

第6駐車場まで満車になっていて,ほとんどビーナスラインに近い小学校の校庭が臨時駐車場になっていた。

市民館までは遠い。

炎天下のウォーキングはスポーツに近い。母たちを先に会場に入れ,ボクはここで待ち合わせ。

ちっぺがご主人と車で駆けつけてくれた。ピアノの先生をしているちっぺにとって,金子さんの演奏も魅力だったと思うが,連休の最終日である。帰りは渋滞でよくても東京まで6時間はかかるだろう。持つべきは友である。

なおみは東京の世界堂で色紙を買ってきた。前日の練習のとき,彼女のために金子さんにサインをいただいた。それを手渡すのがボクの役割だった。

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コンサートは素晴らしかった。音楽監督も兼ねている指揮者の酒井敦さんのトークは抜群に面白い。選曲も観客がよく知っている有名な曲ばかりで,演奏する団員のノリもとてもよい。

フィンランディアの前にスラブ民族同士の争いを愁い,観客に合唱での参加を促した。そんなコンサートは初めてだった。戸惑う観客たちに歌を練習させる。それがどれほどのエネルギーを必要とするか想像がつく。演奏が始まる頃には肩で息をしていた。

謳う観衆の心は平和への祈りで一つになっていた。

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金子三勇士さんも心憎いほど爽やかな青年で,演奏にもとても好感が持てた。椅子から何度も腰がジャンプするほど熱演しても,いつも心は観客の方を向いていた。

ボクがクラシックコンサートで一睡もしなかったのは初のことかもしれない。

徹夜で作ったパンフは残念ながらほとんどはけていなかった。プログラムに折り込まれたチラシが分厚すぎて,誰もが新たに置きチラシに手を出すことができなかったからだろう。せめて「ご自由にお取りください」と案内を貼っていてくれたら少しはマシだったかもしれない。

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帰り道,夏色の八ヶ岳が美しい。

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演奏を終えて帰るなおみととんぼ返りする義母のために,ボクが15分で調えた料理「タラのカレーパウダーポワレ,トマトとレモンのソース」

ゼッピン(笑)

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義母を富士見のバス停に送る。

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怒涛の週末が終わった。

なぜかリタイヤして山に引っ越したのに忙しすぎる毎日を過ごしている。

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