麦秋の安曇野
- 2023/06/08 20:15
さて,急ぐ旅でもなし。長野道も19号も使わずに北アルプス山麓を塩尻まで走ろう。
麦秋とラヴェンダー
麦秋とNB(笑)
ドライブが好きだったボクとドレミは頻繁に乗鞍や野麦峠,そして安曇野あたりまで日帰りで走りに来たものだった。
原村を初めて知ったのもそんなドライブの帰りだったと思う。
再び塩尻峠を越えた。岡谷で日が暮れたので「さんれーく」というファミレスに立ち寄った。
原村に家を建てた1995年頃,甲州街道が茅野のバイパスから旧道に戻るあたりにショッピングモールができて,その向かいが「さんれーく」の支店だった。当時はホームセンターや大型ショッピングモールはそこにしかなかったので,周辺はとても賑わい,ボクたちも何かというと「さんれーく」で食事をした。接客がとても丁寧でマニュアル通りでないのが心地よかったのだと思う。とくにいつ行ってもいらっしゃる50代くらいのウエイトレスさんとは顔なじみで会うのが楽しみだった。5点ハくらいあろうかと思われる頭の遥か上から出るような高い声の持ち主で「お客さまー!!」とやるものだからきっと他にもファンが多かったと思う。
坂室にトンネルが開通してバイパスが東に延びると,旧道に取り残される「さんれーく」は閉店してしまった。
先日,岡谷のホールにコンサートを聴きに来たとき,偶然「さんれーく」の本店が健在なのを発見して懐かしさがあふれた。両角さんはもちろんいなかったが,同じように50代らしきウエイトレスさんが
「かっこいいスポーツカーでお越しですね。」
と言った。どうやら接客のポリシーは今も変わらないようだ。
今,「さんれーく」はここにしかないのですか?と聞くと,
「ここだけです。みんなつぶれてしまったのです。」
まるでオーナーであるかのようにとても寂しそうな顔でそうおっしゃった。ボクはたぶんまた何かと言えば「さんれーく」に食事に来るだろうと思う。
6月8日
ドレミ撮影
ここは松本盆地を見下ろす丘陵の上。
なぜ二日連続で松本に来たのかと言うと…昨日の移転登録にはオチがある。
実は希望ナンバーの交付日を一日間違えて昨日は登録ができなかったのである。素人が自動車の登録の書類を調えるのはとてもタイヘンである。それに意識を持って行かれてナンバーの交付日はノーチェックだった。せっかく他の書類が全部通ったのに肝心のナンバーがなかったので昨日は無駄足になったという笑い話。コワモテの職員もさすがに同情していた。
今朝は出掛けるときいちおうなおみに「天気もよくないから一人で行った方がいいかな」と言った。
「いいよ,付き合ってあげ…」
あ,そう。じゃあ一緒に行こう。気が変わらないうちに急いで助手席に押し込み,今日も今日とて二人でやってきた。
なおみにおもねるため,道の駅だけ寄り道。なんとこれは全部りんごジュースである。生産者がみんな違う。
こちらは全部りんごジャム。選びようがない。
食堂はまだ開いてなかったが,二人ともお腹が空いたので売り場のおやきを買ってベンチで食べた。かねがね一度食べたいと思っていた牛乳パンは子どもや若者向けである。高齢者にはちとべっとりクリームが重すぎた。
それから4たび塩尻峠を越えて帰った。高速を使わないのには経済的事情もある。何しろ現在二人とも無職である。
急いで帰ったのは,今夜また土砂降りの予報だからだ。
先日の大雨で庭の水路があちこち土砂崩れを起こしている。
大雨で決壊するとタイヘンなので泥攫いして水みちを確保せねばならない。
崩れて水路を塞ぐ岩が重い。3ヵ月前まで丸つけの赤ペンより重いものを持ったことがない生活だった。
なんとか作業を終わった頃,西から雨雲が近づいて来た。
雨の夜の晩餐はドレミ農園で初収穫したレレレのレタスと松本の道の駅で買ったクレソンの天ぷら。袋いっぱいで200円だった。
レレレのレタス以外のドレミ農園作物はビミョウな状況にある。