上京
- 2024/08/31 18:01
8月24日分
母を一人で留守番させることはできなくなった。いちおうショートステイに問い合わせてみたが、1か月前に予約しないと無理だと言われた。急な用には役立たない。体調が優れずかわいそうだが一緒に東京に連れて行くことにした。

八王子インターを出るともう外気温が体温を超えていた。今シーズン初めて体験する猛暑である。

義母は元気だった。義父の葬儀には参列しないことになった。それがいい。誰もがそう思う。庭のブドウが熟れている。

ボクも脚立を立てて収穫を手伝ったが10分がやっとだった。まるでサウナの中で作業しているようだった。この状態が続けば早晩、東京は首都として機能しなくなるように思う。

現在、幡ヶ谷には彼女と別れた甥っ子が住んでいる。彼に母を頼んで新宿に出ることができた。
二人で夜の街に出るのは敦賀のビジネスホテルに宿泊した6月以来のことである。
久しぶりにこの店を選んだのはちょっとした理由がある。W&Nの水彩絵具がリニューアルしてキナクリトンゴールドがトランスペアレントゴールドと改名された。
2018年、タローを喪った直後の冬にボクたちは電車で新宿に出てきた。画材や弦、楽譜などを調達するためだった。別行動で世界堂に行ったボクは幽霊のように売り場をさまよっていたときに、ふとキナクリトンゴールドのチューブを手に取った。水彩でタローを塗るのにぴったりだと思って購入した。実際には黄色に傾いてタローの毛の色とはずいぶんと違っていたのだけれど、たぶんゴールデンを連想させる名前の語感に惹かれたのだと思う。
楽器屋に行ったなおみとこの店で待ち合わせた。ボクは彼女に「タローの色を見つけた。」と話しながら涙がぽろぽろとこぼれた。そういう頃だった。それから年に一、二度は通っていたと思う。キナクリトンゴールドが改名されたのを知って、久しぶりにこの店に行きたくなった。

食べた料理の写真を上げるのは無粋だと思っていたが、最近は一週間もすると何を食べたのか忘れてしまうので記録することにした。




