しらべ通信

早朝、なおみがなんと玄関に吊るしてあったダウンを着たときにスズメバチに手の甲を刺された。いつの間にかダウンの袖に入り込んでいたと思われる。ショック症状がないのでムヒをつけてそのまま出勤して行った。入学式や始業式が立て込んでいて，音楽の先生は壇上で「君が代」や「校歌」を指揮しなくてはならない。式が跳ねたところで保健室の先生に診てもらってどうやら事なきを得たようだ。そのまま，夜は先生たちの飲み会に参加して22時半頃帰宅した。宮仕えはタイヘンだ。

いってらっしゃ～い♪

昼過ぎのバスで母が上京した。弟とAさんとが協力して10日ほど預かってくれるとのこと。せっかくデイサービスがうまく行ったときなのでタイミングが悪いが，東京の都合で予定を調整して，直前に日程を知らせてくるので仕方ない。

バス停からの帰りにデイの施設に寄った。担当の人に初日の様子を伝えると自分のことのように大喜びしてくれた。母が希望した麻雀の相手は火曜か木曜に集中しているらしい。週2日や曜日の変更を含めて検討することになった。

帰宅するとポストに切手のない封書が届いていた。

これにはびっくり。

去年からのびのびになっていたエアコン設置工事の見積書だった。標高1150mのしらべ荘でエアコンを必要とする日が来るとは正直思わなかった。だが夏の気温は増す一方だ。とりあえず母の寝室と楽器のあるアトリエに設置することにした。エアコン用200Vが部屋に配線されていないのである程度は仕方ないが，6畳と14畳の2間にエアコンを設置して70万円の見積をポストにポンとポストに入れていくものだろうか。

雨が降り出していたがNBでヤマダ電機まで行って見積を依頼した。相見積もりをするつもりはなかったのだが，我が家は年間せいぜい30日ほどしか稼働しないエアコンを70万で発注できる経済状態にない。

追い打ちをかけるようにミズイロ☆ライフの見積もりの電話が来た。異音の修理と車検で19万円。軽自動車の車検としてはビミョウだがこちらは致し方ない。

たてしな農園に寄ってキャベツを買おうとしたが，399円だったので手が出なかった。代わりに野沢菜の菜の花という変わった野菜が120円だったので買った。これがからし菜のような香りがあって，ノーマルな菜の花より旨かった。なおみは歓迎会で遅くなるので一人夕飯となった。豚小間を解凍してチーズをたっぷり炒め合わせた。缶ビールを開けてアマプラで仮面ライダーを見た。メンタルの疲れがほぐれていった。

4月4日分

水上さんの紹介で砕石を買った。秋からこつこつアトリエの下と地下室の入り口の脇を片付けてきた。その仕上げに砕石を敷いて清潔に保つためだ。これまで害虫の巣窟となっていた可能性もある。

2トンで1万2千円。トラックから下ろすと意外に少く見える。庭の方にも使うにはまた頼まなければならないだろう。待っているとき「約束の時間に2分遅れる」と水上さんの携帯に電話があった。ウルトラ几帳面な業者なんだそうだ。

オートパルの平林さんが栄転となったので，ミズイロ☆ライフを御射山の支店まで運んだ。修理可能ならそのまま車検を通してもらう。代車に借りた軽バンでいったん帰宅し，母にデイで使う歯ブラシとコップを買いに行くか尋ねると

「行く」

と言う。ここしばらく買い物すら「行かない」と言う日が続いていた。恐るべきデイ効果である。

帰りに父の墓にも寄った。雪もいつのまにかすっかり消えていた。帰宅するといきなり携帯電話で美容院に電話した。

「今日の午後いいかしら」

いやいや(;^_^Aオレの予定を確かめてからにしてくれよ。美容院メッセは美濃戸の別荘地にある。美容師さんもいきなりの電話に何とか時間を空けてくれた。箱バンで美濃戸まで2往復してはいったいどれほど時間がかかるかわからない。

仕方ないのでNBで行くことにした。別荘地の雪は解けていたが，道は穴ぼこだらけだった。鹿の群れがのんびりと歩いていた。

むりやり今日，パーマをお願いしたのにはわけがある。母は明日からしばらく上京することになったのだ。

せっかくデイ効果で調子がいいところなのだが，母からLINEの返信がないことを心配した弟たちがしばらく東京で預かることにして準備を整えた。

まあ，東京行きもまた刺激になるかもしれない。

4月2日分

ウォーキング道の雪もすっかり消えた。

母がボクらが移住後，初めてのデイサービスに行った。以前はあんなにいやがっていたのに，朝，自分で起きてきて洗面所でメイクなんかして迎えを待っていた。ここのところ，起こしてもまた寝てしまって起床が10時頃になる日も多かったので，それだけでもびっくり。施設には母を覚えている職員もいらした。プロでなければできない介護がたくさんあることを当事者になって実感した。

雨の予報である。降り出す前に急ぎミズイロ☆ライフのタイヤ交換をした。

夏タイヤはアルミホイールとセットで購入しようと思っていたが，山がずいぶんあるのでもったいなくなった。何しろ3台も車があるので節約しなければならない。ホイールキャップがなぜか二種類で3個ずつしかない。前輪と後輪に2個ずつ装着した。ビミョウな外観である。

タイヤ交換でへばっているところに調律師が来た。前回が久しぶりだったので，半年で調弦が必要だとのこと。税込17,600円。

激しい雨になった夕方，母がデイから帰ってきた。お昼も食べて，リハビリ体操もして，お風呂にも入れてもらっできた。別人のようにシャンとしている。職員たちとの交流がよほど楽しかったと見える。他の利用者との会話はあまりなかったようである。

ゼツダイの効果であった。

週2回にしてもいいと言いながら，夕飯も食べ，翌朝も起こせばすぐに起きて朝食を食べた。人はメンタルでこんなに変わる。

4月1日分

ボランティアを募集中かどうか分からないが動いてみることにする。お風呂や食事にまで無気力になりつつある母の状態を打開するには他に方法がないように思う。以前から主治医の三枝先生にも薦められていた。 

3月の寒波は全国的なことだったようだ。遅ればせながら八ヶ岳も一気に春めいた。移住から間もなく1年が経つ。

3月30日分

土曜日の昼前，岡谷も塩尻も松本も市街地の道路は麻痺していた。

レストランはあきらめ，キッセイホールの駐車場でコンビニサンドイッチのランチとなった。

去年の秋以来。

ずいぶんと遠いところだと思っていたが，なおみが塩尻に勤務した今は遠さを感じない。

キッセイホールまで来たのは他でもない，来日中のウィーンフィルのコンサートを各地で主催するトヨタ自動車から「諏訪響のメンバーとその家族」に招待状が届いたので申し込んだのだ。

なんとS席でウィーンフィルのコンマスがリードするコンサートを聴いた。