しらべ通信

4月9日分

白いガードレールばかりのウォーキング道にこんな欄干が残っていたとはこれまで知らなかった。昨日のタイヤ交換で全身が筋肉痛だが，ウォーキングには出た。今日の午後から雨が続く予報だからだ。

朝いちばんで市川さんに連絡してご足労願った。エアコンを最初に見積もった業者は彼の紹介だったからだ。

ボクとなおみは30年間，しらべ荘の住宅ローンを払い続けていた。自分たちでほとんど住まないままに古家となってしまったが建物にはとても愛着がある。だから量販店ではなく市川さん紹介の業者に拘った。当初は合い見積もりもする気もなかった。だが70万円の見積もりにはやる気が感じられない。これを留守宅に投函していく神経もわからない。見積もりに来たときの作業もクライアントのための見積もりではなく，自らの損失を担保する目的にしか見えなかった。そんな業者に大事な家の壁に穴を開けてもらうことはできない。費用だけの問題ではないと思うが，本体を除く工事費だけを比べても3倍を超えている。庭に乾かしている冬タイヤを見て「アートかと思いました。」と言った松本の彼に工事は依頼することにした。

市川さんもすべての点で納得していた。そもそも彼の責任ではないし，彼の仕事はまったくボクたちに寄り添うような仕事ぶりである。しらべ荘の工事は儲からないので注文してから手をつけるまでにタイヘンな期間を必要とするのだけが玉に瑕だ。

雨が降る前にと，ヤマダ電機に正式な発注と支払いに行った。FF暖房もエアコンもヤマダに行くと解決した。行きつけの床屋が近くなのでついでに寄ったが，平日なのに待っている人が6人もいた。雨がぱらつき始めているからだろうか。散髪はあきらめ，NBを給油し，エアチェックして帰った。エアコンの次はNBのタイヤ問題である。こんな扁平率のタイヤは見たことがない。ライフの車検を頼んでいる平林さんもタイヤ専門ではないので工場の機械が使えるかわからないとおっしゃっていた。

一人でお昼ご飯だがちょっと凝ってみた。午後から雨が強くなり，なおみは結局会議が長引いて20時過ぎに帰宅した。

 

 

4月7日分

日曜日。なおみの貴重な休みにタイヤ交換するのは他でもない。オーリスのでっかいタイヤを取り付けるとき，どうしても10秒ほど空中に保持する必要がある。ところがこれが一人ではできない。何かの間違いだろうと何度か試したがやっぱりできない。四肢全体のポテンシャルが下がっていることを認めざるを得ない。

作業中，車体が下がってきた。これは買ったばかりの油圧ジャッキが早くもトラブルか！…と思ったら地面にめり込んでいた。危ない危ない。

右の前輪だけボルトが緩まない。十字レンチに乗ってぴょんぴょんである。装着した数日後にボルトが一本飛んだ箇所だ。不備があったのかもしれない。何度ジャンプしても一本だけ外れない。レンチを差したまま横棒が水平になる位置まで車をそっと動かしてからレンチに乗るとようやく回った。

ほんの20度くらいの傾きだったが，昨日，大槻病院で計ったら体重が73kgに減っていた。

なるほど，73x cos20°≒73x0.94＝68.62kg=672N…体重69kg相当になってしまっていたわけだ。回らないのも道理である。ジャンプして斜めに蹴る力の不足も関係するかもしれない。四肢の筋力もcos20°ほどに減少しているのだろう。

ボルトを締めるときもまた大胸筋のパワー不足が顕著である。どうしても2点ホ（E5)ほどの情けない叫び声を発してしまう。

なおみはタイヤを持ち上げないときは暇なので冬タイヤを洗っている。タイヤが洗ったその場に立っているのは，今日中に乾燥させて地下室にしまいたいからだ。

エアコンの合い見積もりに来たヤマダ電機の指定業者がこの光景を見て

「アートかと思いました。」

と言った。松本からはるばる来たらしい。いい人だった。天井裏に実際に上り，外壁をトントンと叩いて回りながらコスト削減の方法を探っていた。はじき出した最安値は驚くほどだった。少し高くなっても…と，ボクの方から注文をつけて室外機の置き場所などを指定したほどだ。天井裏に上ったときにダウンライトのシールドについて相談したら，ボクを脚立の上に招いて自分でやれる方法を教えてくれた。70万円の見積もりを持って来た業者は天井も地下室も入り口からちらっと見ただけだった。見積額は別にして，松本から来たこの業者に頼もうと決めた。

暮れにFFストーブを取り付けに来た業者もとても丁寧な作業をしていた。量販店の指定業者の仕事は雑だという先入観は完全に間違いだと知った。

午後いちばんで茅野のAUショップへ行った。なおみのiPhoneの通信容量の残が8GBからいきなり0になって通信制限がかかったからだ。ショップからAppleのサポートにも電話して，どうやらiTuneを使ってアップデートした際にモバイル通信でファイルをダウンロードしたのが原因と分かった。仕方ないので3GBを追加購入した。収まらないのはボクである。Wi－Fiに直結されたwindowsのPCにケーブルで接続し，PC側のiTuneからアップデートしたのに本体のモバイル通信を使ってファイルをダウンロードされたというのはありえない。仮に操作ミスだとしてもそんなダウンロードが起きること自体がiTuneの欠陥ではないだろうか。ボクのことだから，PCもiTuneもも最新にアップデートしている。もちろんなおみのiPhoneも12月にアップデートしたばかりである。そう言えば，前回，謎の通信障害に見舞われたのもアップデートのときだったように思われる。Appleのサポートはログの解析と調査を約束したが，iTuneの欠陥だった場合，損失補填はされるのだろうか。

AUショップを出てインター近くのスタンドで給油がてらオーリスのエアチェックをした。バイオリンの練習時間が気になるなおみには不憫だが，こういった雑務を二人で一緒にするのは愉しい。3月以来，何でもひとりでするようになっているからだ。

ヤマダ電機に行くと正式な見積書が出来ていた。420,420円だった。端数を削らないところが量販店らしいが，勝手に大きな割引をいくつもかけてくれた上での額だった。

 

AUショップでのやり取りには1時間半を要した。「自分たちごほうびをしよう」と大黒屋に寄った。

イマドキのスィーツは甘さ控えめというより全然甘くない。スィーツはアンヘルシーを覚悟で楽しむものだ。こんなスィーツもどきをわざわざ食べる気が知れない。もう大黒屋はないな。

タイヤ作業と雑草除去を並行していたなおみが玄関脇の水路にフキノトウを発見した。天ぷらにすると一緒に揚げたピーマンより苦みが少ないほどだった。