雨と筆
- 2023/04/26 21:19
朝のしらべ荘は霧に包まれていた。夜半からの激しい雨が止まない。
終日雨の予報である。ウォーキングも予定していたリサイクルセンター行きも中止を決めた。
ひたすら片付けの一日となる。ソフトケースの楽器に巻いていた緩衝材を解いているところに,段ボールを開けていたなおみが飛んで来た。
「布を整理していて大発見しちゃったー!!」
な,なんだなんだ(;^_^A
「ほら!!」
「?」
「プーさんを裏から見ると…ね,ブーさん!!」
…あ,そ。
荷解きはおよそこんな感じである。
午後,ついに画材の段ボールが発掘された。
ボクの買った筆に土田さんのお父さまの遺品として頂いた数倍の筆,さらに母の書道筆が加わって筆イメルダ夫人状態のボク。たぶん,今後20年描き続けても使い切れない。死後には大量の新品筆を遺すことになって,なおみを困らせることになろう。今から遺品の引き取り先を探しておかなければならない。雨は暗くなるまで強く降り続いた。